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【J1神戸優勝】三木谷会長が語った「ノーカットの裏話」忘れられないブーイングの嵐

楽天の三木谷浩史会長。(Photo by Yoshimasa Nakano/Getty Images)

セレモニー全文。2003年の経営権譲渡、「大きな損を出すのは分かっていた」。

[J1 33節]神戸 2-1 名古屋/2023年11月25日14:03/ノエビアスタジアム神戸

 J1リーグ33節、ヴィッセル神戸が井出遥也と武藤嘉紀のゴールで名古屋グランパスに2-1の勝利を収め、最終節を残して初のリーグ制覇を決めた。神戸にとって、天皇杯に続く二度目の主要タイトル獲得となった。

 試合後の優勝セレモニーで、ヴィッセル神戸の会長(チェアマン)である楽天グループ株式会社のである三木谷浩史代表取締役会長兼社長があいさつに登場。「皆さんやりました」と笑顔を浮かべ、「選手の皆さん、スタッフの皆さん、そして何よりもサポーター、スポンサーの皆様、ヴィッセル神戸に関わってくれた皆様、本当に長いことお待たせしましたけれども、皆様の力のお陰で、チャンピオンになることができました。どうも有難うございます」と感謝した。

 そして、「せっかくなので今まで話したことのない裏話をノーカットお話したいと思います」と切り出して、次のように語った。

「ヴィッセル神戸が危機的な状況にあった2003年、神戸市から(経営権譲渡の)お話をいただき、最初はお断りしようかと思ったのですが、私が引き受けないとどうなるのでしょうかと聞くと、『クラブは消滅します』と言われました。どうしようかなと。大きな損を出すのは分かっていたのですけれど、これも何かの縁だということで、引き受けさせていただきました」

 そして“裏話”を明かす。

「二度のJ2降格があって、最初の降格の時(最終節のセレモニーで)、オーナーはもう(あいさつに)出ないでくださいと(クラブスタッフから)言われたのですが、ウチの父親からは『こういう時こそ出て行け』と言われて、そこで皆様から温かいブーイングしていただいたのを今でも覚えています。

 昨年も非常に厳しい時代があって、どうしようかと思いました。けれど、続けてやってきた良かったと思っています。その時にまたサポーターの皆様から非常に温かいお言葉をいただいたのを覚えています」

 そのようにブーイングが辛かった思い出を吐露。昨シーズン終了時には、サッカーからの距離を置くことを仄めかすようなSNSでの投稿も話題を集めたが、三木谷会長のなかでも、このヴィッセルに対する様々な感情の動きがあったことを明かした。

「今日で歴史が変わりましたね。世の中、そんなに甘くなく順調なことばかりではないと思いますけれども、これからも皆さんの力をバックに、選手、スタッフ、一丸となって、ヴィッセル神戸、神戸、兵庫県を盛り上げていきたいと思います。これからもよろしくお願いします。どうも、有難うございました」

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 そのように語り終えると、スタジアムからは大きな「ミキタニコール」が起きた。

 神戸はこれで2024-25シーズンのAFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の出場権を獲得。あのサウジアラビア勢を相手にしての初のアジア制覇も目標となる。

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