【横浜FM】トルコからオファーの山中亮輔「いつも通りできた」と先発復帰を勝利で飾る
横浜F・マリノスの山中亮輔。(C)SAKANOWA
湘南戦で中央に位置取って駆け引きしながら、リスク管理を心掛けて勝点3獲得に貢献。
[J1 21節] 湘南0-1横浜FM/2018年8月11日/Shonan BMWスタジアム平塚
横浜F・マリノスのDF山中亮輔がリーグ戦2試合ぶりに先発復帰し、左サイドバックとしてフル出場を果たし、3連敗でのストップと勝点3獲得に貢献した。
イスタンブールに本拠地を置くトルコ1部リーグ昨季3位の強豪バシャクシェヒルから横浜FMに獲得の正式オファーが届いていることが判明。クラブが慰留に努めているという状況下での出場となった。
この日はむしろ、アンジェ・ポステコグルー監督の意図をしっかり汲み取り、そのなかで相手チームと駆け引きをしながら、最後まで無失点に切り抜けた。そういった試合の流れを読んで掴んだ勝点3に、山中は手応えを得ていた。
「勝点3を取れたことが大きい。相手が5バックで守っていたので、自分はインサイドの位置にとったほうがいいと意識してやりました。立ち上がりから相手もプレッシャーを掛けていましたが、そこをゼロで抑えられた。そのプレッシャーが弱まってからは自分たちが落ち着いてボールをコントロールできたことは評価できるところだと思います」
縦への仕掛けよりも、中央寄りに動いて変化をつける。そのようにしてギャップを生もうと心掛けたという。
「(湘南は)カウンターに特長のあるチームなので、リスク管理を考えながらやっていました。内側でプレーすることを意識し、そうすることで戻る(リトリートする)距離も短くできました」
そういったカウンター対策も効果的だったそうだ。
前節の川崎フロンターレ戦はスタメンを外れ、チームは0-2で敗れていた。ただ、そのことさえも糧にしてみせた。
「(2試合ぶりの先発復帰だが)いつも通りのプレーをしようと心掛けていました。シーズン通して、そういったときもあるだろうとは思っていたので、気にすることなく、落ちることなくできました」
4試合ぶりの勝利を無失点で飾った。試合後にはサポーターから名前を何度もコールされ、大きく手を振って応えた。25歳のレフティが浮かべた表情はとても清々しかった。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI