【FC東京】松木玖生が悔やんだ大迫勇也との”差”「決め切るところで…」
FC東京の松木玖生。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
試合終盤、二度のビッグチャンスをモノにできず。
[J1 3節] FC東京 1-2 神戸/2024年3月9日16:00/味の素スタジアム
J1リーグ3節、FC東京はヴィッセル神戸に1-2の逆転負けを喫し、開幕から2分1敗と未勝利のままとなっている。
50分にコーナーキックから、ファーサイドに流れたボールを小泉慶が右足で鮮やかに突き刺して、ホームチームは先制に成功した。しかし宮代大聖の同点弾、さらにエンリケ・トレヴィザンのDOGSOによる退場処分から、そのFKを大迫勇也に決められてしまった。
そのなかでFC東京の松木玖生は、4-2-1-3(4-2-3-1)のボランチで先発フル出場を果たした。20歳の新キャプテンはボール奪取からショートカウンターの起点となるなど躍動。また、放った2本のシュートは、いずれもビッグチャンスだっただけに……決めていれば大仕事だった。
「久しぶりに先制点が取れて、このまま流れに乗れるかなと思いました。ただ連続で失点しまったので、チーム内でそこは詰めていかないといけません。攻撃面ではサイドから流れを掴めていたところは少なからずありました。(得点を)決め切るところで差が出てしまいました」
逆転を許し、しかも数的不利だった79分、ジャジャ・シルバのシュートのこぼれ球を、ミドルレンジから右足で合わせたが、サッカー日本代表にも選ばれる神戸のGK前川黛也の好セーブに阻まれた。
さらに90分、ゴール正面の約25メートルの位置で直接フリーキックのチャンスを得る。チームを救えるビッグチャンスだった。だが左足から繰り出した横回転のシュートは枠をわずかに外れてしまう。東京サポーターで埋まったスタンドからはため息が漏れ、悔やむ松木本人もピッチに膝をついて倒れた。
松木は「あの位置でのフリーキックは練習してきたので自信がありました。あと少しというところだったので、自分のふがいなさを感じました。もっと練習して決め切れる選手になりたいです。気持ちを切り替えるしかありません」と前を向こうとしていた。
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昨季得点王である大迫が、最後は”主役”となった。数的不利のなか、松木が1ゴール決めていれば、逆にスポットライトを浴びていた展開でもあった。パリ・オリンピック世代にあたるレフティは「日頃の練習から高い意識を持ってやらないと、最後は(結果に)出てしまいます」と、自分自身へ厳しい目を向けていた。
取材・文/佐藤亮太