【サッカー日本代表】伊東純也の女性問題、北村弁護士「スラップ訴訟には見えない」と理解を示す理由とは!?
伊東純也。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
ポイントは“言論”を封じているかどうか。
サッカー日本代表MF伊東純也(スタッド・ランス)を巡る虚偽告訴疑惑の問題で、3月7日、弁護士の北村晴男氏がユーチューブ『弁護士北村晴男ちゃんねる』にて「サッカー日本代表・伊東純也選手はなぜ週刊誌を告訴しなかったのか」と題した動画を公開し、多くの視聴者から高い評価を受けている。
北村弁護士は伊東側が刑事、民事ともに女性2人を訴えた背景について詳しく解説。仮に女性が虚偽を週刊誌に伝えて、それが今回のように世間に報じられた場合、法律上「最も悪い」のは「女性2人」になると、いわゆる「真実相当性」を踏まえて説明している。そのため、今回の刑事・民事の両方からの主張は、伊東の名誉回復を図るためには、妥当な判断と見ている。
さらに伊東側が女性2人に対し民事で、2億円という額の損害賠償を請求している。一部から「スラップ訴訟」だと指摘された点について、北村氏は「スラップ訴訟だとおっしゃられる方がいるようですが、私から見ると、これはスラップ訴訟には見えないですね」と、伊東サイドの加藤博太郎氏ら弁護団の対応に理解を示した。
「スラップ訴訟は、力の強い者が力の弱い者に対し訴訟を起こし、相手の言論を封じようとすることを差します。それをスラップ訴訟――不当な訴訟として言います」
そのように被告側の”言論”を封じているかどうかが、スラップ訴訟のポイントだという説明があった。
「本件の場合、週刊誌が報じていますし、女性側は刑事告訴もしていますから、今さら訴訟を起こし、何かを封じられる、という性質ではありません」
そして「仮に伊藤選手の主張が本当だとすれば」という前提のうえで、「週刊新潮を訴えないのには十分理由があります」と改めて強調している。
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また一方で、虚偽の情報提供を鵜呑みにして、真偽を十分判断せず報じて名誉を傷つけた場合、「名誉棄損の共同不法行為」で女性と出版元の双方に損害賠償請求することもできるそうだ。ただし、これは「稀なケース」で、北村氏もそのような事件を担当して勝った経験はあるものの、”報じた側”を訴えても負けるケースもあり得ると背景を明示している。