【鹿島】決勝ゴールの濃野公人、その背中を押した知念慶の言葉とは?「サッカー人生で忘れられない一瞬になった」
鹿島の濃野公人.。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA
「その知念くんの言葉を思い出し、信じて入っていきました。気持ちで押し込みました」
[J1 8節]鹿島 1–0 京都/2024年4月13日15:00/県立カシマサッカースタジアム
J1リーグ8節、鹿島アントラーズが大卒ルーキー濃野公人(Kimito NONO)の加入初ゴールで、京都サンガF.C.に1-0の勝利を収めた。鹿島は3試合ぶりの白星で、ホーム2連勝。
濃野は試合後、「プロ初ゴールをこのカシマスタジアムで決めることができて、すごく嬉しい気持ちです。開幕からチャンスをもらってきたなか、結果が自分には足りていなかったので、こうしてチームの勝利に得点という形で貢献できて、ホッとした気持ちも少しあります」と初々しく笑みを浮かべて喜んだ。
「試合に入る時、得点とアシストという目に見える結果を出してやろうという気持ちが強かったです。その気持ちが結果につながって良かったです」
このゴールの直前には、ボレー弾がクロスバーを直撃するなど二度の決定機を逃した。「これ以上のチャンスは来ないだろうな……と思ったので、そこで決めたかったです」と少なからずガッカリした。
それでも得点への気持ちを持ち続けた。そしてボランチの知念慶からの言葉が、背番号「32」の背中を押した。
「ゴールが決まる5分ぐらい前、知念くんに、『逆サイドからのクロスに、自分が(ゴール前にも)入っていっていいですか?』と聞いたら、『点を取るしかないから、気にせず入っていけ!』と言ってもらえました。モロくん(師岡柊生)がファーへクロスを上げた瞬間、(ゴール前へ)入るかどうか迷いましたが、その知念くんの言葉を思い出し、信じて入っていきました。気持ちで押し込みました」
加えてハードワークを怠らない、京都の攻撃を無失点に抑えた。3試合ぶりの無失点もまた自信になった。
「前半も前のチャッキ(チャヴリッチ)と良い関係性を築き、相手のペナルティエリアに進入する回数も増えて、得点に目が行きがちですが、そういったプレーも少しずつ良くなってきているのかなと思います。あとは進入したあと、アシストやゴールにつなげていくことが、より求められると思います。得点を取れたからいい、ではなく、そういった反省を次につなげたいです」
そのように関西学院大から今季加わった新人は気を引き締めた。
「節目のゴールを決めたにすぎません。まだまだやらなければいけない、結果を残していかないと、胸を張って言えるわけではないと思うので、やっと土台の上に立てたのかなと思います。これから、もっともっと結果にこだわっていきたいです」
何よりカシマスタジアムの鹿島サポーターの目の前でゴールを決められた。あの瞬間の興奮は、さっそく病み付きになりそうだ。
「ゴールが決まった瞬間の歓声や盛り上がり、選手が駆け寄ってくる感じとか、今までのサッカー人生で味わったことのなかったことで、忘れられない一瞬になりました。もっと、こういう光景を見たいという思いになりました。このカシマスタジアムもそうですし、いろいろな舞台で結果を残すことが素晴らしい経験につながっていくのかなと、より結果を求めていきたいと思えました」
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プロになってのファーストゴール。濃野の一撃が、鹿島を連敗から救い、ホームで一体感ある勝利とともに価値ある3ポイントをもたらした。