CL決勝、レアル優勝。ドルトムント敗戦に元ドイツ代表「最悪のことだ」と酷評
2023-34シーズンのUEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)を制したレアル・マドリード。(Photo by Lars Baron/Getty Images)
前半はドルト優勢。終わってみれば、あまりに想定通りの展開と結果に。
[CL決勝] ドルトムント 0–2 R・マドリード/2024年6月2日4:00(現地20:00)/ウェンブリースタジアム(イングランド)
UEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝は、スペイン1部レアル・マドリードがドイツ・ブンデスリーガ1部ボルシア・ドルトムントに2-0で勝利を収め、2大会ぶり通算15度目の優勝を果たした。
前半はドルトムントが優勢に試合を進めたが、ニクラス・フュルクルクの完全に抜け出したシュートがポストを直撃。GKティボー・クルトワの好守も光ったとはいえ、徐々に精度も落ちていき、まさに詰めを欠く展開が続いた。
そして後半、レアル・マドリードが攻勢を強めると、ドルトムントはコーナーキックに逃げる機会が増加。レアルのCKは前半1本、後半は実に8本。セットプレーからの得点率が約20パーセントと言われるなか、特にこうした大一番では、流れからゴールが決まる確率は低く、であればセットプレーに活路を見出すようになる。それを感覚的に知る白い巨人だ。そして74分、CKからファーでフリーになっていた最も小柄なダニエル・カルバハルが決めた。
さらに83分、前半はマッツ・フンメルスの気迫に圧されていたヴィニシウス・ジュニオールだが、むしろ時間が経つごとにリズムを取り戻してトドメを刺した。
『スカイ』の解説者である元ドイツ代表ディートマー・ハマン氏は「妥当な結果だ。とはいえドルトムントにとって、あまりに苦い敗戦。ハーフタイムまで、これほど良いプレーを見せられることはおそらくない。ところが一転して後半、ほとんど何も起こらなかった。自業自得と言えるが、前半ゴールを決めなければいけなかったし、決めていれば2-0で終えていたかどうかは分からないまでも、全く違う試合になっていた」と語っている。
「彼らは大金を獲得できた。ただし『あそこで決めていれば。相手はそんなに良くなかった……』そのように振り返ることになるのが最悪だ。取返しがつかなくなるかもしれない。数日間や1週間では立ち直れない一敗にもなり得る」
元バイエルンのディフェンスリーダーはそのように選手個々にとって、ダメージの残る一敗になったのではないかと見ている。
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ドルトムントは1年前、リーグ戦では最終節で優勝を逃した。今季はリーグ5位に終わり、このCLで旋風を巻き起こしたものの結局無冠に。クラブのレジェンドであるマルコ・ロイス、フンメルスの退団が決定しているなか、チームは過渡期を迎えている。