久保、堀、山田、齊藤…U-19代表が魅惑の中盤”オール神奈川”をテスト
U-19ベトナム代表戦で2アシストを記録した久保建英。(C)SAKANOWA
2アシストの久保は「予選本番は負けて次がある試合とは違う。気を引き締める」。
[練習試合] U-19日本代表 2-0 U-19ベトナム代表/2018年9月3日/千葉県内
U-19日本代表がメキシコ遠征に先駆けた調整を兼ねてU-19ベトナム代表と練習試合を行い、2-0の勝利を収めた。
日本は来年のポーランドU-20ワールドカップの予選となるU-19アジア選手権を、10月(インドネシア開催)に控えている。その”本番”に向けた最後の強化のため、4日に出発し、メキシコでU-19メキシコ代表、U-19ブラジル代表などと3試合を行う。その遠征に備え、今回、日本でこのベトナムとの1試合が組まれた。
ベトナムサッカー連盟と日本サッカー協会はパートナーシップ協定を結んでおり、その協定内容であるユース世代の交流と強化のため、今回U-19ベトナム代表が来日。両チームはU-19アジア選手権で別組(日本B組、ベトナムC組)に入っていて、準決勝か決勝で対戦する可能性がある。
「週末のJの試合に出た選手は休ませるように配慮した。そのため、タイプ的に重なる選手が一緒にプレーする形になってしまったところはある」と日本の影山雅永監督は説明。選手によってコンディション面にもバラツキがあり、試合はベトナムの激しいチェックに苦しみ、前半はチャンスらしいチャンスも作れず後半を迎える。
ただ次第に相手が疲れてくると、日本は正確なパスワークで揺さぶり、敵陣でのプレー機会が増え、ファウルからセットプレーのチャンスも掴み出す。そして久保建英のFKから菅原由勢、再び久保のCKから三國ケネディエブスと2ゴールを決め、2-0で逃げ切った。
注目はスタメンで組まれた、横浜F・マリノスの久保、堀研太、山田康太、それに湘南ベルマーレの齊藤未月(主将)という”オール神奈川”の中盤だった。それぞれが仕掛けてはパスを出し、体を張って守りと、随所で魅惑的な攻撃を見せていた。
後半には山田と交代して橋岡大樹がボランチに入る”サプライズ起用”も見られた。「とても新鮮でした」と橋岡は体を張り、シャットアウトに貢献している。
2アシストの久保は試合後、次のように振り返るとともに抱負を語った。
「(先制点は)深い位置のキックで、狙える位置ではなかったので、(菅原と話し合い)何かできるかと思ったら良い形で決められました。ケネディ(三國)が入ってきて、いつもより高いボールを入れれば競り勝ってくれると思って蹴り、あれはケネディの力で決めてくれました。(メキシコ遠征では)2年前にアルゼンチンでプレーしている経験を生かし、今日の相手も球際は強かったが、中南米=球際という認識があるので、そこで怯まず臨みたい。向こうでの3試合はグループステージ3試合を想定し、負けて次もあるという試合とは違うので、しっかり気を引き締めて勝ちにいきたい」
メキシコ遠征では、7日にU-19メキシコ代表、9日にU-19ブラジル代表、11日にU-20クラブ・アメリカと対戦する。
U-19アジア選手権は10月17日に開幕。日本はグループステージで、19日に北朝鮮、22日にタイ、25日にイラクと対戦する。準々決勝(日本が勝ち上がった場合、インドネシア、UAE、カタール、台湾のいずれかと対戦)を突破した4チームに、来年のU-20ワールドカップの出場権が与えられる。
※1本目の先発は次の通り
GK大迫敬介(広島)/DF川井歩(広島)、阿部海大(岡山)、菅原由勢(名古屋)、荻原拓也(浦和)/MF齊藤未月(湘南)、山田康太、堀研太、久保建英(以上、横浜FM)/FW安藤瑞季(C大阪)、田川亨介(鳥栖)
文:サカノワ編集グループ