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【自公過半数割れ】古舘伊知郎氏が敗因分析「ふざけるなって話ですよ」。既得権と世襲、『政治屋』により“身内”に金が生まれるシステムを問題視

次の首相――!? 小泉進次郎氏が選対委員長としての責任も問われることに。 (Photo by Takashi Aoyama/Getty Images)

「産業分野でも新規ではなく、連綿と続いている関係のところに補助金でフォローしている。その根本が世襲です」

 石破茂新首相のもと10月27日投開票で行われた衆議院の解散総選挙は、与党の自民党・公明党の過半数割れという結果となった。自公の過半数割れは2009年以来となる。

 元キャスターの古舘伊知郎氏はユーチューブの「古舘伊知郎チャンネル」で「【衆院選】自公過半数割れ。これからの情勢と投票率低下がもたらすもの」と題した動画をアップした。

 古館氏は自民党がこれまで施してきた施策の鈍感さ、そして吸い上げられた税金が一人数千万円など裏金に流れてきたことに「ふざけるなって話ですよ」と指摘した。とりわけ、現役世代の税金、社会保険料による負担の重さ、そうした税金が既得権益の中で回っているだけという現状を問題視した。

「闇雲に規制緩和が良いとは言いませんし、闇と光、良い面があれば反動もあります。それを分かったうえで、既得権を守ってばかりではダメなんです。『新規お断り』で、自分たちのインナーサークルでまとまることが長期低迷を招いているんです。

 ここが問題。産業分野でも新しいところに補助金をつけず、逆に連綿と続いている関係のところに補助金(大企業への消費税還付など)でフォローしている。その根本が世襲です。既得権と世襲はニュアンスが似ています。自民党の3分の1が世襲です。全ての世襲がいけないとは思いませんが、政治家は稼業として金儲けの種となるので政治家ではない『政治屋』を生み出してきただけ。これがダメだと思います。そういう温床になっている」

 そのように、政治家の本が謎に出版されて身内で儲け合うシステムをはじめ、政治家を利用して金儲けをする関係者とのつながりが絶えず、とても小さなサークルで金が回るだけで、社会のダイナミズムも失われていると見ていた。

 一方、今回の選挙の投票率は53.84パーセント前後になると見られると報じらている。

 古館氏は選挙に行かないことが「『選挙に興味ない』と言っていては、それは『自公政権』を支持しているだけです。税金を取られっぱなしなだけですよ」と、藻谷浩介さんの言葉などを交えて訴えた。選挙に行かずに政治に文句を言うな――とも、よく言われる話だ。

 そうしたなかで古館氏は「明日から(メディアは)『政局、政局』となりますが、それよりも政策の部分でかまびすかしく我々はあれやれ、これやれと言っていくべきでしょうね」と訴えて締めくくっている。