「仕組んだのは中居正広さん」、会食は女性を誘うための嘘!? フジテレビ関与否定、若狭弁護士がもう一つの有力説を唱える
中居正広さん。 (Photo by Koji Watanabe/Getty Images)
一方、TV局が被害女性の訴えの事実確認を怠ったならば「安全配慮義務違反」にあたるか。
元アイドルグループSMAPのメンバーであるタレントの中居正広さんがフジテレビ元職員の女性とのトラブルで解決金9000万円を支払っていたとされるスキャンダルは、1月9日に中居さんが謝罪コメントを発表したことでより公になった。「週刊 文春」は1月7日発売号で、フジテレビ内で情報がもみ消されたというレポートを掲載した。しかし一方、そもそも会食自体が中居さんによる嘘の設定だったのではないかという説も浮上している。
フジテレビ側はこれまで週刊誌で報じられてきた職員の会食への関与を否定。そうしたなか弁護士の若狭勝氏は1月9日、ユーチューブ「弁護士 若狭勝のニュース塾」で、「仕組んだのは中居さんである可能性」という視点からこの問題を考察している。
元検事でもある若狭氏は、週刊誌に掲載された記事を踏まえて、2023年6月に起きたとされる「問題の会食」は中居さんの自宅だったという点に触れる。最終的に、被害女性としては「仕組まれた」と捉えたという。
であれば、仕組んだのは一体誰だったのか――。
多くの記事では、フジテレビの職員が複数人の会食を設定したが、スタッフのAさんはドタキャン。中居さんと被害女性が二人きりになるシチュエーションになったとされる。
しかし一方、若狭氏は「フジテレビは声明を出して、(職員は)その会食のセッティングに一切関与せず、会食自体を知らなかったと公にしています。そこまで断定的に言っています」という点を重視する。そこで「中居さん自身が仕組んだ、という可能性があるようには読めます」という可能性を挙げた。
つまり、テレビスタッフなど複数人で会食を行うと、被害女性を誘った。だが直前に全員がキャンセルしたという。ただ、中居さんはそもそも最初から被害女性と自宅で二人きりになるため、そのように仕組んだというのだ。そこで何かしらの性加害が起きたのではないか。
もしかすると過去にスタッフであるAさんの呼びかけで食事会などが行われたことはあったのかもしれない。ただ、中居さんが最初から被害女性を呼び出すため、そのような会があると嘘(罠)の設定をしていた。女性が来ざるを得ないシチュエーションにしたという説を唱えていた。
確かにそうなると、これまでのフジテレビの声明、10日の中居さんに発表した「このトラブルについては、当事者以外の者の関与といった事実はございません」というコメントも辻褄が合って来る(今回の若狭氏の動画は8日に撮影したとのことだ)。
一方、この食事会にAさんが関与していなかった場合でも、フジテレビのしかるべき立場にある上司にした被害者の相談がもみ消されていたならば、同局の「安全配慮義務違反」の可能性を指摘している。中居さんがそのように語っていた”事実”を、本人に確認しなかった。そうして被害女性が傷ついていったのであれば、組織内の対応に問題があったと見る。
「内部告発があった場合、最近はその職員を保護するという価値感が強まっています。自分たちの職員の安全に配慮する義務。真摯に受け止めず、いわば隠ぺいしたと見られかねない。職員の安全が損なわれてしまうことはあり得ます」
若狭氏はそのようにフジテレビのそういったコンプライアンス対応に課題があったのではないかと指摘していた。
週刊誌などはフジテレビの組織的な責任を問うスタンスである。しかし、中居さんが個人的に考えた非常にプライベートなトラブルだったのではないか……。
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これまでの各方面からの反応や声を集約すると、若狭氏の説は確かに可能性としては十分にあり得そうだ。