中居正広さん、若狭弁護士は「証拠が弱い」と擁護。一方「フジは刑事告発すべき」と主張する理由とは? 第三者委員会「性暴力」認定が残した重大な疑問点
フジテレビ (C)SAKANOWA
一番の当事者である中居氏の発言がないまま「事実認定」されたことに強い疑念。
元SMAPでタレントだった中居正広さん(芸能界から引退)の女性トラブルを発端にコンプライアンスに関する問題に発展した件で、株式会社フジ・メディア・ホールディングスは3月31日に第三者委員会の報告書を公開して記者会見を行った。
その報告書では、中居さんによる女性Aさんへの「性暴力による人権侵害」が認定された。しかし、この二人の間で守秘義務が交わされており、弁護士を通じて中居さん側はこの義務解除に応じず、一切の発言と弁明をしていない。そのため、これに応じたAさん側と他の関係者の証言による、ある意味、“一方的な見解”のみで今回の発表はまとめられた。
一番の当事者である中居さんの発言がないまま「事実認定」されたことに、弁護士である若狭勝氏は強い疑念を抱いたという。若狭氏は4月1日にユーチューブの『若狭勝のニュース塾』で、「【フジ】第三者委員会の認定を踏まえ、今後人権を守るという、ならば中居氏を刑事告発」と題した動画を公開し、詳しく解説した。
すでに示談書のなかで守秘義務がかわされていたなか、中居氏側はこの義務があるというスタンスを崩さず第三者委員会のヒアリングには応じなかった。そのため中居さん側の話ではなく、Aさん側と当時の関係者の話から「性的暴力」の認定をしている。
若狭氏はこの点に大きな疑問を抱く。
「双方から話を聞いておらず、状況証拠的なことから認定している。(これまでの報道などから)私でさえ推測できることから『性的暴力があった』としている。当日の状況はなく、(この内容であれば)第三者委員会でなくてもできたのではないかと思われます」
中居さんの問題だけが大々的に取り上げられた。その第三者委員会による「華々しさを強く前面に押し出した、性的暴力による人権侵害があった」という主張だが、それを事実だと認定する証拠は「十分ではない。弱い」と強調している。
一方、フジ・メディア・ホールディングス側は今後、基本的人権を守る、人権侵害を許さないという姿勢を示した。若狭氏は、それを実践にさっそく移すのであれば、中居氏を「刑事告発するべきだ」と主張。「それが人権を守ることの第一歩になるのではないかと私は思います」と見る。
世論は“第三者委員会はよくやった”という声が多いものの、どこか中居氏をスケープゴートにした印象もある。
若狭氏は改めて問題点を整理する。
「人権侵害がなされたという点は、中居さんからの話を聞いていないので証拠がなく、上辺だけの表面的な発表にとどまっている。しかし第三者委員会がそのように認めている以上、フジテレビは人権を守るという証として、守秘義務を解除に従わなかった中居氏に対し、強制権限のある捜査当局に刑事告発をするべきではないでしょうか」
また他のお笑いタレントは準不同意性交罪により実刑判決が及ぶ可能性がある。しかし、今回のように経済力があれば示談が成立するという事例が増えれば、「お金で示談できるかどうかにかかってくることになれば、日本社会が相当弱っていく。あるいは腐敗していく」と、若狭氏は不安視していた。
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加えて2か月弱でこの報告書はまとめられた。若狭氏はその迅速さを評価する一方、「中居さんの弁護士に対し、もう一度、説得すべきだったのではないか」と、時間が限られたため一番大事な「証拠」が明らかにされないままの「認定」になったことの問題点を改めて指摘していた。