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【ファジアーノ岡山】江坂任「目標はJ1残留とは言いません」。元日本代表の技巧派が見据える先とは?

岡山の江坂任 写真提供:Jリーグ

練習試合では鹿島から2ゴールを決めるなど順調にフィット。

[J1 1節] 岡山 – 京都/2025年2月15日14:00/JFE晴れの国スタジアム

 J1リーグ初挑戦となるファジアーノ岡山に今季加入した元サッカー日本代表のMF江坂任(Ataru ESAKA)が2月10日、都内で開催された「2025 Jリーグ開幕イベント」に出席して、新天地での決意を示した。

 韓国Kリーグの蔚山現代FCから帰還し、3年ぶりにJの舞台に立つ江坂は「僕自身、久しぶりに日本に帰ってきて楽しみです。岡山にとって初のJ1挑戦なので不安もありますが、楽しみの方が勝っています」と笑顔を浮かべる。

 期待されるのはチャンス数の増加だ。昨シーズンは木山隆之監督のもと、J2リーグで失点数「29」とリーグ2位の堅守を築いた。一方、総得点「48」は10位だった。チームのレベルが各段に上がるJ1で残留を果たすためには、得点数アップ……そこにつなげる分母のチャンス数を増やすことが求められ、ドリブル、キック、パスと高度なテクニックから前線と絡める江坂に白羽の矢が立ったのだ。

 1月25日の鹿島アントラーズとのトレーニングマッチでは、江坂が2ゴールを決めて、岡山が4‐3で勝利を果たしている。「キャンプを通じて、いいコミュニケーションが取れています」と、確かな手応えはその表情からも読み取れる。

「自分がゴールをするだけではなく、アシストでもチームのゴールを増やしていきたい。プレーオフから上がってきたチームで、J1では現時点で一番下のチームだと思っています。攻め込まれる時間帯、想定していないことが起きるなか、我慢して耐え、バラバラにならないようにするのが大切です」

 目の前の戦いに集中する。その先に未来は開けると信じている。

「目標はJ1残留とは言いません。ひとつでも多く勝利し、ひとつでも上の順位に行くのが僕たちの目標。昨年の町田、東京Vのように、昇格して良い成績を残しているクラブもあります。岡山もそうならなければいけない。J1に定着するための大事な年、昇格した勢いに乗って戦っていきたいです」

 背番号「8」で新シーズンを迎える江坂も今年5月で33歳になる。ベテランと呼ばれる年齢となり、心境の変化もあったそうだ。

「韓国に行く前までは、自分の活躍でチームを勝たせることをまず考えていました。今はチーム全体を見ながら、自分も活躍して、その活躍がチームのためになればと思っています。岡山にはJ1での経験が多い選手があまりいないので、いろんな話しをしていきたいです」 

 柏レイソルと浦和レッズでのJ1リーグ192試合・42得点の経験と実績を岡山に落とし込む。

 岡山は2月15日、ホームでの京都サンガF.C.戦で開幕を迎える。

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 江坂は2015年に流通経済大からザスパクサツ群馬に加入。大宮アルディージャ(現:RB大宮)、柏、浦和を経て、2023年から蔚山現代でプレーしてきた。日本代表1試合・1アシスト。

Posted by 佐藤亮太