×

全裸男性2人が女性職員の前で…フジテレビ「驚愕の事実」、北村晴男弁護士は「心が痛む」「なんじゃそりゃ、と」

フジテレビ (C)SAKANOWA

ユーチューブにて、この問題の根幹に言及。

 元タレントの中居正広さん(芸能界からの引退発表)の女性トラブルを発端に、コンプライアンスの問題が問われ、株式会社フジ・メディア・ホールディングスが依頼した第三者委員会の報告書が3月31日に公開された。フジテレビ局内で様々なハラスメントが常態化していったなかで、人事も決定されてきたことが報告されている。

 この件について、北村晴男弁護士は4月12日、自身のユーチューブチャンネル「弁護士北村晴男ちゃんねる」にて、「【フジテレビ・第三者委報告書を徹底分析】驚愕の事実が続々! 浮き彫りになった悪しき慣習」と題した動画を公開し、さっそく多くの視聴者から高評価を受けている。

 まず北村弁護士はこの調査委員会が、同局と癒着のない26人の弁護士、「調査事務局」として守秘義務を守られた3人の同テレビ局職員が担当した体制だったことを高く評価している。「第三者委員会というのは委員、調査担当者の選び方で、結論が変わってくる」と、こうしたケースでは、構成する委員を確認することも必要だと説明する。

“身内”による調査だと、どうしても手心が加わってしまう。利害関係にも関わり、「公正公平な調査ができない」とチェック機能の大切さを強調。以前の日本大学の問題を例に挙げている。

 今回の26人の弁護士について、北村氏は「自分たちの職業倫理を持ち、仕事として、きちんとやったなという印象を受けました」と頷く。そのうえで、報告書内では、フジテレビ局内の上層部の倫理感の欠如など「ツッコミどころ満載」と指摘している。

 報告書の「公表版」273ページの中で、「大変興味を引く内容」として、職員から話のあった具体的な事例(実際にあったかどうかまでは分からないが、通底しているものがある)について紹介している。

 北村弁護士は「一番ビックリした」事例として、フジテレビ職員と有力出演者による飲み会を挙げる。その有力出演者と若手の男性社員の二人が全裸になり、「誰が面白く酒をつげるかを競い合った。そこにはフジテレビの女性社員も同席していた」と報告されている。北村氏は「女性社員のことを思うと、心が痛みます」と驚く。

 さらに、フジテレビの部長クラスの社員が若手の女性社員を「喜び組」と呼び、芸能プロダクションのトップなどとの会合で「喜び組でも呼んどけ」と言っていたという。北村氏は「なんじゃそりゃ……って話ですね」と首を捻り、目が点になっていた。

 他にも驚愕の事例がいくつも挙げられている。

 それらを踏まえて、北村氏は、サンケイグループの「最高権力者」である日枝久氏をはじめ、フジの港浩一前社長、そして今回の中居氏とAさんを仲介した元チーフプロデューサーのB氏に共通する点に言及。いずれもまず大物タレントとの関係を重視し、彼らを活用した”いい番組(視聴率のとれる番組)”を作成して出世していった。

 部下の女性職員を駒にして、番組を作り出世していく。しかも日枝氏が役員を最終的に承認する風土があり、そのような人材が出世する「流れや体制があったようで、間接的にこのような事件を生んだ」と、報告書をもとに背景をまとめていた。

 とはいえ、もしも日枝氏がたとえグループから去ったとしても、フジテレビの体質が変わるかどうかは分からないと警鐘を鳴らす。

「セクハラを黙認するようであれば大変な制裁を受ける。それを社員全員に分からせる改革をしてこそ、初めてまともな会社になります。今までがめちゃくちゃすぎた、そういう調査報告書の内容になっています」

関連記事>>中居正広問題、性的暴行で懲役4年の某俳優と比較すると…若狭弁護士「常軌を逸脱する状況では」と指摘

 北村氏はそのように、まだまだ見守る必要があるとも見ていた。