【鹿島】柏戦 劇的決勝ゴール! 松村優太「意外に冷静でした」。田川亨介のハイプレスと連動「『迫力を出していこう』と話していた」
鹿島の松村優太。写真:手塚大介/(C)Daisuke TEZUKA
「しっかり田川選手が最後まで(プレスを)掛けてくれた結果、あそこにこぼれてきました」
[J1 24節] 鹿島 3–2 柏/2025年7月20日18:03/メルカリスタジアム
J1リーグ24節、鹿島アントラーズが劣勢を強いられながらも後半アディショナルタイムの松村優太のゴールで、柏レイソルに3-2の劇的勝利を収めてみせた。勝点で前節まで首位だった柏と「44」で並び、ヴィッセル神戸と2ポイント差の2位に浮上した。
2-2で迎えた90+4分、GK早川友基のロングフィードが敵陣で、相手スローインになる。だが田川亨介のプレスを受けた古賀太陽からGK小島亨介のパスが弱くなり、そこを見逃さなかった松村がインターセプト。
鹿島の『27番』は小島をかわして左足でゴール上部へシュートを突き刺してみせた。
鹿島復帰後初ゴールが劇的決勝弾に。松村は試合後の取材対応で、ゴールシーンについて次のように振り返った。
「2失点目は、僕のせいでした。だから、このまま終わることはできないと思っていました。鬼木監督からは、スタートでもサブでも関係なく全員で総力戦だと声を掛けられていて、あの(ゴールの)場面、しっかり田川選手が最後まで(プレスを)掛けてくれた結果、あそこにこぼれてきました」
GKと1対1。そこをかわしての左足のシュート。超満員3万4400人の視線が集まる緊迫の場面だったが、松村は「意外に冷静でした」と言う。
「意外と冷静に決めることができて良かったです。(シュートまでの)時間があったので、どうしようかなと思いましたが、決められて良かったです。(決めた瞬間は? 味方に囲まれたが)(2失点目の責任を感じ)ごめんなさい、という気持ちでした」
試合の90分の中で取り返す。そこにただ気持ちを集中させ、ゴールに結実させた。
「試合を壊してしまったところは反省しなければいけません。しっかり自分があの形で勝ちに持って行けたのは、チームとしても、個人としても良かったと思います」
「いろいろ紙一重だと思います。失点になってしまうことも、得点になることもあります。試行錯誤しながら、優勝戦線にまだまだ残っていけるので、一つ(ゴールを)取れたのは自分にとって、とても大きいです」
一つホッとした。
「このままでは終われないという気持ちもありました。(松村に続き田川が投入された際)『迫力を出していこう』とは話していました。そういった意味で、田川選手が(プレスを)かけてくれたのが全てなので感謝しています」
ただし一方、松村は反省点も挙げていた。
「ずっとレイソルさんにボールを持たれ、攻められている時間も長かったです。もしもPKを決められていたら、というのもありました。やることは多く、試合の進め方、守備のハメ方、やることはたくさんあります。まず次の天皇杯。1試合1試合勝っていきます。チーム全体で要求し合っていきたいです」
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まだまだ課題は多い。それは可能性でもある。松村もチームとともに、さらに突き抜けていくはずだ。