手術を乗り越えた杉本健勇が復活のゴール。掲げた2018年のテーマは?
杉本が復活へ大きな一歩。写真:早草紀子/(C)Noriki HAYAKUSA
清武のクロスに合わせて先制点。今季は「悪いなりに点を取る」!
昨年12月に左足首を手術した杉本健勇が約2か月ぶりとなる実戦復帰を果たした。様子を見ながらの試運転ではあったが、さっそく復活の1ゴール。今季掲げるテーマは「悪いときでも決める」。今年最初の実戦で、その決意表明と言える”結果”を残した。
昨季リーグ終了後、E-1東アジア選手権に臨む日本代表合宿に突入した直後、杉本は足首や脇腹に違和感を覚えて離脱。そして12月21日に「左足関節関節内遊離体」の手術を受けて、これまでリハビリに務めてきた。
迎えたこの日の宮崎合宿での鹿屋体育大との練習試合。2か月もの間、実戦から遠ざかったのはサッカー人生初だったという。40分×3本+20分1本の1本目、終了間際に清武弘嗣の左クロスに豪快にヘッドで合わせて、復活を印象付ける先制点を突き刺した。
杉本は久々の実戦に、小さくない好感触と今後への課題を感じ取っていた。
「あまりしっかりハマらなかった。こうした練習試合は結果が大切。嫌な時間帯を我慢することで得点のチャンスが生まれる、ということを示せたのは良かった。本当に良くなかっただけに……(復活を告げる先制点は)チャンスが来れば、必ず点を取ろうとは思っていた」
実戦は昨季12月2日のリーグ最終節の新潟戦(1-0)以来だった。杉本は時間が経つごとに実戦感覚を取り戻していった。
「次はもっと長い時間やりたい。こんなに試合から離れることがなかったから今は感覚を掴むことが 大事。体力面の問題はなく、痛みもない。 悪いなりに点を取ることが自分のテーマ。( ゴールを決めたからといって)気分がいい……って感じではないけど、いかに点を取ろうかと毎試合考えている。 取り続けることが大事」
そう自分自身に言い聞かせるように、杉本はゴールへの貪欲さをさっそく剥き出しにしていた。
彼のなかでのストライカーのスイッチが、「オン」に入った。
文:サカノワ編集グループ