【なでしこ】ノジマステラ初勝利!相手より一歩先へ、南野「疲労はあったけれど走れた」

ノジマステラ神奈川相模原が今季初勝利!写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

マイナビベガルタに2-1、プレッシングとスペース活用で攻守一体を実現。

 ともに開幕から2敗同士の対戦は、ホームのノジマステラ神奈川相模原が南野亜里沙の2ゴールにより2-1でマイナビベガルタ仙台レディースに競り勝ち、今季初勝利を収めた。

 立ち上がりから一進一退の攻防が続き、互いの長所がぶつかり合う。マイナビがやや優位に試合を進めたが、先制点を奪ったのはノジマだった。

 相手のパスミスから一気にゴールをモノにした。一瞬重心がグラついた隙を見逃さず詰めたのは北方沙映だった。そのプレスを回避するマイナビのパスに対し、南野が先に追いつき、左足でGKの股を抜く技ありのゴールを決めた。さらに51分にも南野がPKを決めて2点目。81分に隅田凜に1点を返されたが、ホームチームが逃げ切った。

 何より北方の寄せが効いた。終始厳しいプレスを徹底し、勝負どころでは一つポジションを上げた松原有沙が空中戦を制し、石田千尋も献身的にフォロー。相手のボールの出所を絞りに絞った結果、マイナビのゴールゲッターである池尻茉由へのパスをほぼ封じることに成功した。ボールが入っても、マッチアップした櫻本尚子が確実に止めた。櫻本は「初スタメンで気合も入っていました。前線がアグレッシブに守備をしてくれて、(池尻に)絶対にプレーさせない! と意識していました」と誇らしげに語った。

 また、ボールを奪ったあとのスペースの使い方も効果的だった。前半早々に小林海青は左サイドバックのポジションから駆け上がってチャンスを創出。田中萌はカットインから相手を翻弄し、南野は広い範囲で常に顔を出して相手のマークを分散させた。作ったスペースを必ず誰かが活用する。プレッシングに加えオフザボールでも運動量が求められ、南野は「結構疲労はありましたけど、(走った分攻撃につながるので)走れちゃいました(笑)」と語る。北野誠監督は「選手たちもしんどいと言っていました。勝つためにはこれくらいしんどい思いをしないと」と、相手を常に一歩上回る重要性を強調していた。

 攻撃に転じた際の「ファーストパス」(判断、精度、スピードなど)を課題に挙げた北野監督だが、攻守一体となった展開に一定の手応えは掴んでいた様子だった。ノジマが新たに取り組むサッカーは、さらに充実していくはずだ。

 この試合では相手陣地内でのプレスの重圧をかけるため4-4-2が採用されたが、取り組んできた3バックの対応にも期待が懸かる。相手や状況によってシステムを切り替えられれば、相手も苦労するに違いない。櫻本は「まだポジショニングなどで混乱はあるけど、攻撃で人数をかけられることはもちろん、両サイドの動きによって最終ラインを5枚にすることもできる」と、この挑戦に意欲的だ。

 北野監督は「原理原則さえやっておけば、やることは一緒。(ボールを)奪う場所とどこにスペースがあるかでポジショニングが変わってくるだけ」と語る。ノジマのシステムを自在に操りながら、魅せる貪欲なサッカー――今後の展開が楽しみだ。

ノジマステラの田中萌。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
マイナビの白木星(右)とノジマステラの小林海青(左)。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
ノジマステラの2点目となるPKを決める南野亜里沙。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
サポーターにあいさつするノジマステラの選手たち。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

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[取材・文・写真:早草紀子]

Posted by 早草紀子

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