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【なでしこ】パリ五輪へ長野風花の光る判断力。4日間の国内合宿はまず「自分との戦い」に集中

練習試合でゴールを祝福するなでしこジャパンの長野風花。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

弱点を見出し、その攻略法を瞬時に考え、実践する――。練習試合で、日本に流れをもたらす。

 サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)は7月11日、パリ・オリンピックに向けた4日間の千葉での国内合宿を終え、13日の壮行試合となるフレンドリーマッチのガーナ女子代表戦に向けて金沢入りした。

 10日にはなでしこリーグ1部のヴィアマテラス宮崎との30分3本のトレーニングマッチが組まれ、1本目の4分に清家貴子のパスから林穂之香が合わせて先制。2本目の2分に浜野まいか、さらに田中美南も反転から左足の一撃、さらに藤野あおばが決める。3本目では藤野が自身2点目のゴールも奪ってみせた。

 2本目から3本目にかけてボランチでプレーした長野風花(リバプールFC)は「始動してからハードに(トレーニングを)やってきてたので、ケガなくできたのは良かったです」、「正直、自分との戦いでした」と、オフ明けとあって、この4日間はまず自身と向き合いコンディション調整と課題を摘出に集中した。

 今回は3バックが採用され、チームの課題も確認し合った。ただ、そのなかで光っていたのが長野のどんな状況でも精度の変わらぬ冷静な判断力だった。

「1本目は苦労していたので、自分が相手の背中を取って、ワイドにパスを出たり、相手の逆を常に取るように。プレーを前へつなげられるように意識していました」

 相手の弱点を見出し、その攻略法を瞬時に考え、実践する――。チームに流れをもたらしたのは、なでしこの『10番』(この練習試合では18番)長野だった。

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 パリ・オリンピックは中2日で試合が行われていく。そこを見据えての、今回のトレーニングマッチとガーナ戦の連戦でもある。金メダル獲得へ、体力面に加えメンタルや思考(頭脳的)の面でも、リカバリー力が問われる大会となる。

 取材・文・写真/早草紀子

Posted by 早草紀子

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