NEXTなでしこジャパン、ニールセン監督が“興味を持った”千葉Lの23歳FWとは? 広島戦の視察で見出した楽しみ逸材
千葉Lの大澤春花。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
日本女子代表選出の中嶋淑乃らが活躍するなか――。
なでしこジャパン(日本女子代表)のニルス・ニールセン監督が視察に訪れた3月22日に行われたWEリーグ16節の一戦、サンフレッチェ広島レジーナが上野真実と呉屋絵理子のゴールで、ジェフユナイテッド市原千葉・レディースに2-0の勝利を収めた。
千葉が主導権を握ったなか、広島は相手の出方を見るように対応。そして26分、4月のコロンビア代表戦に臨むなでしこジャパンに選出された中嶋淑乃がボールをカットしたあとつなぎ、上野がGKの位置を見極めたロングシュートを突き刺し先制する。
さらに80分、交代出場した呉屋がコーナーキックから追加点を奪取。試合巧者ぶりを発揮したアウェーチームが無失点勝利で、3ポイントを獲得した。
敗れた千葉は12節から引き分けを挟みながら未勝利が続き6位に。ただ、内容は決して悲観するものではなかった。ニールセン監督は「興味深く見させてもらえました」と千葉の奮闘をたたえた。
7月には韓国でE-1東アジア選手権が開催される。インターナショナルマッチウィークではないため、メンバーがWEリーグ勢で戦うことが濃厚で、その選手選考もスタートしている。
ニールセン監督は興味を持った選手として、千葉の23歳FW大澤春花の名前を挙げた。開始14秒にシュートを放ち、流動的な3トップの一角を担ったアタッカーに、女子代表の新指揮官は「身体は大きくないが動きがスムーズ」と評価し期待を寄せた。
大澤本人は「ボールを持ってプレーする時間は長かったけど、上手く前に運べず、“持たされていた”というのがゴールに迫れなかった要因。前半の勢いが来ている時間帯、右サイドからもっと崩してクロスまで持っていける! って想いがありました」と語った。
「ボールを持てたことはポジティブに捉えています。連係のところで縦に当てて落として3人目という動きも絶対に必要。バリエーションは増えてきている実感はあるので、ここからはもっとコミュニケーションを取ってゴールへ迫りたいです」
ゴールの手前までは来ている。あと1本――。そのパスを通し切る、突破し切ることができれば、なでしこへの挑戦権はきっと掴めるはずだ。
いま読まれている記事>>【浦和レッズ】ジェンク・トスン移籍破談、衝撃の真相が明らかに。モウリーニョではなく、FIFAルールに抵触「承認されず」
取材・写真/早草紀子
text and photos by Noriko HAYAKUSA