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【なでしこ アメリカ戦採点】18歳”希望の星”に最高点「5」、悔やまれる慎重すぎた采配とパワープレー

【WOMAN OF THE MATCH】トリニティ・ロッドマン(USA)

GK山下杏也加と確実にセカンドボールを拾った長野風花も評価。

[パリ五輪 準々決勝] 日本 0EX1 アメリカ/2024年8月3日22:00(現地15:00)/パルク・デ・プランス

 パリ・オリンピック女子サッカー準々決勝、 なでしこジャパン( 日本女子代表)は延長前半アディショナルタイム、トリニティ・ロッドマンにゴールを決められ、アメリカ女子代表に0-1で敗れた。日本はベスト8敗退に。銀メダルを獲得した2012年のロンドン五輪以来、3大会ぶりのメダル獲得はならなかった。

 日本はアメリカのショートカウンターと背後を突くスピードを警戒し、5-4-1の布陣を採用。しかし、やや慎重すぎて、枠内シュート1本、決定機も一度と……もちろん、そのワンチャンスをモノにする狙いはあったが、逆になでしこの武器であるショートカウンターも繰り出せず、その策は結実しなかった。

 パス主体のアメリカだが、それが効果的とは言えず、また左SBにFWダンを配置する一見“攻撃的布陣”もあまり機能していなかっただけに(日本が機能させなかったとも言えるが)、真っ向勝負でも勝機を見出せたか。

 日本の選手の採点・寸評をまとめた。

◎採点の見方
ポジション
背番号 選手名 採点
寸評
※通信簿にちなみ5段階評価で採点。
「5」が最高、「1」が最低。
対象は原則プレー時間20分以上

【先発メンバー】
GK
1 山下杏也加 4
セットプレーを含めいろいろなことが起こり得るシチュエーションのなか、ピンチを止めていった。

DF
3 南萌華 3
背後のスペースを警戒しながら、ピンチを食い止める。米国の決勝点は詰めきれなかったことが悔やまれる……。

4 熊谷紗希 3
慎重な対応を続け、ロングフィードから起点にもなる。徐々に間延びし、チャンスにつなげられず。

6 古賀塔子 5(▼90分)
18歳にして粘り強くタフに対応。ほぼチャンスを作らせなかった。パリで輝いたなでしこの希望の星の一人。

MF
10 長野風花 4
よくセカンドボールを拾って、チャンスになりかけた。ただ……前線にいる人数が限られ、なでしこらしい勢いあるショートカウンターを仕掛けられなかった。

13 北川ひかる 3(▼105分)
負傷明けでちょうど疲労とヒザがピークに達した時、ロッドマンの切り返しに突き切れず。3-4-2-1のウイングバックの一番厳しいところを突かれた。交代数の関係もあったが、交代が遅れた。

14 長谷川唯 3(▼105分)
前線へ向かう際にエネルギーをもたらした。二手、三手先までプレービジョンを描いていたが、その前に潰されフラストレーションも溜めた。

15 藤野あおば 3(▼80分)
スペイン戦以来の復帰で、巧さのある選手が並ぶなか、力強さももたらした。

20 守屋都弥 3
巧みなトラップから相手を引き出して起点に。この日の間違いなくヒロイン候補だったが、あのボレーを決めていれば……。

8 清家貴子 2(▼HT)
左サイドで起用され、相手を消耗させたなか交代に。結果論だが、4月にゴールを決めた右サイドでの起用などのほうが効果的だった!?

FW
11 田中美南 2(▼70分)
プレスバックを怠らず、ボールをよく
収めた。クロスが限られ、ストライカーとしての脅威は与えられなかった。

【交代出場】
MF
17 浜野まいか 2(△HT)
積極的にミドルなどゴールを狙ったが、より良い選択肢があったか…。

FW
9 植木理子 2(△70分)
終盤のウイングバック起用は、池田太監督の失策。髙橋はなの周囲に置き、アタッカーの本能に賭けたかった。

MF
7 宮澤ひなた 2(△80分)
長谷川とどちらが行くか迷い、決勝点につながるロングフィードを蹴らせてしまった。小さなミスも目立った。

DF
5 高橋はな 2(△90分)
終盤は最前線に投入されてパワープレーを敢行。ところが、全体のバランスが崩れ、ロングボールは入ってこなかった。

MF
16 林穂之香 -(△105分)
前線のスペースにも飛び出すなど変化をもたらした。

関連記事>>【女子W杯 なでしこジャパン】スウェーデン戦2失点目のPKは「誤審」か、本来はハンドの対象外

FW
19 千葉玲海菜 -(△105分)
切り札として投入されたが、「高橋はな→こぼれ球狙い」の機会は限られた。

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