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「久保建英、1月にビジャレアル退団検討」1本の記事が欧州で波紋を広げる

久保建英。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

地元メディアの署名レポートで「未来は宙に浮いている」。各国でも報じられる。

 日本代表MF久保建英がスペインのみならずヨーロッパで再び注目を集めている。

 ビジャレアルの地元紙『エル・ペリオディコ・メディテラネオ』が11月23日、「久保が1月にビジャレアルを離れることを検討している」と題したレポートを掲載した。記事は署名入りで、「彼はより大きな役割を果たせるクラブで進歩を続けたいと思っている」として、1月の冬の移籍市場で、レアル・マドリードから別クラブへの“再レンタル”を考えているという。この記事がスペインのみならずヨーロッパ各国でも報じられているのだ。

 これまで久保はヨーロッパリーグ(EL)のグループステージでは全3試合に先発してきた。しかしスペインリーグでは全10試合に臨んでいるものの、先発は7節のアウェーでのカディスCF戦(△0-0)のみ。直近のレアル・マドリード戦はわずか4分の出場に終わっている。

 実際、ビジャレアルの前線は次第に固まりつつある。久保がFC東京やRCDマジョルカで主戦場としてきた右サイドは、スペイン代表MFジェラール・モレノ、ナイジェリア代表MFサムエル・チュクウェゼがいて、同じくスペイン代表にも選ばれるパコ・アルカセルらも対応できる。さらに今回の記事では、右サイドバックを務めるアルフォンソ・ペドラサを1列前で起用することで、久保が退団をしても戦力的には問題ないと説明している。

「久保の才能は疑う余地がない」と称賛しつつも、あくまでも19歳のレフティはレンタルの選手であると強調。またウナイ・エメリ監督も「タケがレアル・マドリードから来たことによるメディアのプレッシャーにこれまで屈していない」と、久保を“スーパーサブ”に置きながら結果を残してきたことを指摘。特にFCバルセロナに0-4で負けたあと、指揮官はよりリアリストになったと触れている。

 また久保が新天地を求めた場合、彼を欲するクラブはヨーロッパ中にあり、移籍先に困ることはない。そういった背景もあり、「クボの未来は宙に浮いている」と報じているのだ。

 この記事がイングランド、ドイツなどでも紹介され、久保“自身”が検討しているという形で報じられてしまっている。あくまでも記者の見解の可能性もあり、もしも不正確な情報であれば、ビジャレアルサイドから何かしらの反応があるかもしれない。

 とはいえ、国内リーグでほとんど結果を残せていない久保が、スペインのメディアで大々的に取り上げられることを好ましく思っていない――。そんな人が少なからずいるという現状が浮かび上がってくる1本の記事となった。

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[文:サカノワ編集グループ]

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