業火の中のジダン監督、来季続投なし!?久保建英の動向に影響か。しかもコロナ陽性に…
ジネディーヌ・ジダン監督(左)と久保建英(右)。(C)Audicup (C)Takamoto TOKUHARA
実質3部のチームにスペイン国王杯を落とし、一気に不満爆発。
スペイン1部レアル・マドリードがスペイン国王杯(コパ・デル・レイ)3回戦(ラウンド32)、実質3部に相当するセグンダBのCDアルコヤーノに延長戦戦のすえ1-2で敗れる、大波乱が起きた。しかも一人退場者を出していた相手に敗れたとあって、必然とジネディーヌ・ジダン監督の責任問題が噴出している。
いくつかのポジションでテストと言える起用があった。ウクライナ代表の21歳、GKアンドリー・ルニンがついに公式戦デビューを果たす。一方、前線はヴィニシウス・ジュニオール、マリアーノ・ディアス、ルーカス・バスケス、さらに中盤はイスコ、フェデリコ・バルベルデ、カゼミーロという十分な顔触れである。
ただし45分にエデル・ミリトンのゴールで先制しながら、なかなか追加点を奪えない。すると80分に被弾して延長戦に突入。そして110分に相手チームに退場者が出ながら、115分に痛恨の失点! 延長120分間を戦い、ロス・ブランコスは1-2でトーナメントから姿を消した。レアル・マドリードのシュート26本対5本、ボール保持率73パーセント対27パーセントという“一方的”な展開だったが、スコアでは負けた。
ジダン監督は試合後の記者会見で、自分の責任であると語った。
「責任は監督である私にあります。それはすべて引き受けます。選手は勝利を目指して全力を尽くしました。2点目を決めきれずにいると得てしてこうしたことが起こりえます。これがサッカー。とはいえ辛い日です。私たちにとって負けは好むことではありません。ただ取り乱さず、冷静にまっすぐ改めて仕事に取り組む必要があります」
そのように敗戦を受け止めたジダン監督だが、その翌日、新型コロナウイルスの陽性が確認された。そのため次戦のデポルティーボ・アラベス戦(現地23日/日本時間24日5:00)は指揮を執ることができない。体調は良好ということだ。
ジダン監督の責任問題が噴出し、地元の多くのメディアではいずれにせよ来季は監督交代が既定路線だと報じられている。スペイン1部リーグでは、前半戦を終えて、レアルよりも1試合消化が少ない首位アトレチコ・マドリードに7ポイント差をつけられている。昨季もラ・リーガを制したとはいえ、リーグ最少25失点と守備が安定していた一方、パンチ力を欠いた戦いには疑問符が付けられてきた。
そういったネガティブな声が一気に噴出しているようだ。一つでもタイトルを獲れれば、そういった周囲の声も一変するかもしれない。しかし、その一つであったスペイン国王杯をこの段階で落としたのは痛い。
ジダン監督がレアル・マドリード時代につけていた「5」を、久保建英はヘタフェCFで選んだ。
そのジダン監督も2年前のプレシーズンをともに戦った久保の能力を高く評価していたのは記憶に新しい。監督交代となれば、レンタルで2シーズン戦ってきた久保の動向にも影響が及ぶ可能性はある。あるいは、監督は誰であろうと3シーズン目はレアルに復帰するのか!?
もちろん久保はまずヘタフェでの戦いに集中するだけだ。暫定10位のヘタフェは1月25日(日本時間26日5:00)、同13位のアスレチック・ビルバオとアウェーで対戦する。
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[文:サカノワ編集グループ]