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【全国高校選手権の記録&決勝PHOTO集】前橋育英が初優勝。山田監督就任36年目の悲願、飯島陸の7得点は11年の浅野拓磨以来

前橋育英がついに初優勝!写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

4093校の頂点。創部54年目、群馬県勢としても初めての全国制覇。

[96回全国高校サッカー選手権 決勝] 前橋育英 1-0 流通経済大柏/1月8日/埼玉スタジアム

 前橋育英の榎本樹の後半アディショナルタイムの決勝ゴールで、前橋育英が全国高校選手権での初優勝を果たした。創部54年目、山田耕介監督は就任36年目にしての悲願達成。4093校の頂点に立った。群馬県勢としても初制覇だ。

 流経大柏は三本木達哉を先発起用し、好調の飯島陸にマンマークで対応。序盤から拮抗した展開が続いたが、次第に前橋育英がチャンスを作り出し、その飯島のポストを叩くシュートなどゴールに迫る。後半も前橋育英が主導権を握り、五十嵐理人の強烈な左足のショットはクロスバーに直撃。「延長戦突入する覚悟だった」と山田監督が語る後半アディショナルタイム、榎本樹のシュートがついに流経大柏ゴールのネットを揺らし、これが決勝点になった。

 試合後のインタビューで山田監督は「選手たちが一生懸命にやってくれました」とたたえ、涙を浮かべた。ゴールを決めた榎本は「3年生にずっと迷惑をかけてきたし、2、3年生のためにも決めたかった」、主将の田部井涼は「この(優勝の)光景をずっとイメージしてきてやってきたので、非常に嬉しいです」と喜びを噛み締めた。

 得点王は通算7ゴールを決めた前橋育英の飯島陸。7得点は2011年の90回大会での浅野拓磨(四日市中央高)以来6年ぶりだ。山田監督は「ベスト4に来れたのが5回目で、そういう星のもと、準優勝までしかできないのかと思っていた。でも生徒たちがやってくれたからです」と語った。

歓喜する前橋育英の選手たち。流通経済大柏高の健闘も光った。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

文:サカノワ編集グループ