【日本代表】選手選考は西野監督の「孤独な作業」。コミュニケーションは大丈夫!?

記者会見を行なった(左から)関塚隆技術委員長、西野朗監督、田嶋幸三会長。(C)SAKANOWA

田嶋会長が記者会見の冒頭で明かした舞台裏。

 日本代表のキリンチャレンジカップ・ガーナ戦(30日/日産スタジアム)に向けたメンバー発表記者会見が5月18日に都内で行われ、冒頭、日本サッカー協会の田嶋幸三は西野朗監督が「孤独な作業」で選考を進めていた舞台裏を明かした。もちろん選手選考は監督の専決事項。最終的な作業が「孤独」でも、それまでにスタッフ間のディスカッションは行われていたに違いない。とはいえ、揚げ足取りに思われてしまうかもしれないが、ハリルホジッチ前監督解任の最大の理由は「コミュニケーション不足」。その説明を聞く限り、西野監督があらゆる状況を想定しようと、オープンに議論していたようには感じられなかった。

 田嶋監督は次のように話していた。

「皆さん(報道陣)と同じこのタイミングで、メンバー表をもらいました。(FIFAに提出する)35人を決める前日夜、西野監督は協会でひとりでこもってメンバー選考をしていました。最後は監督が決めなければいけない。孤独な作業だったと思います。そこから今日の発表に至りました。このガーナ戦で素晴らしい成果を収めること、その次につながる合宿をしてもらいたいと思います」

 つまり、35人の予備登録リストも今回の27人のメンバーも、田嶋会長は知らなかったとなる。果たして他のスタッフは知っていたのか。単純に「このメンバーでどうだろうか?」といった確認作業などはされていたのか。しかも西野監督はFIFAワールドカップの初戦コロンビア戦のシミュレーションについて、「正直、まだ絵が描けない」と言っていた。本大会からの逆算ができていないことを認めたことになる。

 もちろん、最終的には「結果」だ。国内での親善試合は1試合だが、今後は遠征先でもスイス代表(6月8日)、パラグアイ代表(6月12日)と試合が組まれている。西野監督はそこがチーム作りでも”勝負”と踏んでいるのだろう。

 日本を発ってから、コロンビアの直前情報を得て対策を練っても、決して遅くはないかもしれない。3バック(5バック)採用もあり得るメンバー構成となっているだけに、これから森保一、手倉森誠両コーチとのディスカッションを深めていけば、西野監督の言う「化学反応」が一気に起こる可能性は十分ある。

 ただ、やはり様々な矛盾が生じていた記者会見を聞いていると、西野氏を中心とした対話の不足を露呈した感は否めない。西野監督をはじめスタッフ総出でJリーグや欧州の視察をしていた成果はあまり感じられないメンバー編成でもある。

 新指揮官が就任記者会見でも強調した「オールジャパンで乗り切る」ためにも、孤独な作業と手を取り合う作業の使い分けも、今後のポイントになってくる。そのための周囲のスタッフのサポートも重要だ。

文:サカノワ編集グループ

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