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【鹿島】決して偶然ではないCB植田直通の2アシスト「自分があの位置にいるからこそ」

植田直通と確認し合う鹿島の植田直通。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA

クロスとフィードから、いずれも“狙った”形。

[J1 31節] 鹿島 3–1 C大阪 / 2025年9月23日18:03 / メルカリスタジアム

 J1リーグ31節、鹿島アントラーズが知念慶、レオ・セアラ、松村優太のゴールで、セレッソ大阪に3-1の逆転勝利を収め、首位をキープした。2位に浮上したヴィッセル神戸とは4ポイント差だ。

 先制点と逆転弾をアシストしたセンターバックの植田は、いずれも“狙った”形だったと頷いた。

「最初のアシストは右サイドに出てクロスを上げるまで時間があり、中をしっかり見ることができました。かなり(ゴール前に)人数がいたので『勝負させよう』と思い切って上げた結果、上手くゴールにつながりました」

「二つ目もパスを出すまで時間があり、優磨が(相手を)上手く引っ張り出してくれたお陰で、レオが1対1になっているのが見えました。後ろに流し込めればと蹴りました。僕のパスが良かったというより、レオの動きが良かったので、相手もボールに触れられなかったと思います」

 高い位置まで、植田が常に出ていた。それは「チームの狙いとして、ハーフコートゲームをしたいと思っています。(センターバックの)自分があの位置にいるからこそ、アシストにつながりました」と言う。鹿島の追求する形であり、流れの中からのセンターバックによる2アシストも決して偶然ではなかった。

 3試合ぶりの失点を喫した。それでも、ゴールを奪って勝ち切るという鬼木達監督のマインドが浸透してきていることを印象付けるような逆転劇となった。

「無失点が続いていたので、先制された悔しさはありましたが、誰も下を向いていませんでした。自分たちのサッカーを続けていけば、逆転できる自信をみんなが持っていました。前半のうちに追いつけたのが大きかったと思います」

「勝っても納得している選手はいません。浦和戦も、この試合も。勝ったけれど1失点していますし、自分たちで見つめ直さないといけない部分ですし、もっともっと圧倒したいですから。映像を見直して、次の名古屋戦に臨みたいです」

 次節はキム・テヒョンが出場停止になる。ただ、「シーズン終盤はケガ人や出場停止で、どのチームも抱える問題。チームの総力戦ですから。優勝するチームは、こういう状況の中でも勝っていくもの」と、むしろチームの結束を強めていけるはずだと期待する。

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 この勝利は大きく、東アジアE-1選手権で日本代表復帰を果たした植田は「誰が出ても勝つという勢いが必要で、そういうチームじゃないと優勝は難しい。ブレないように、誰かが出られないなら、そこを誰かがカバーし、みんなで協力して戦っていきたいです」と力強く語る。次節の名古屋グランパスとのアウェーゲームを勝利だけを目指す。