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W杯ボイコット運動、ブラッター元FIFA会長が異例の支持「ファンへの助言は一つ。アメリカには近づかないことだ」

FIFA前会長のブラッター氏。写真:ロイター/アフロ

背景にインファンティーノ現会長との対立か

 2026年6月に開幕するFIFA北中米ワールドカップ(北中米W杯)を巡り、開催国アメリカの政治・治安情勢を問題視する声がヨーロッパのサッカー界で相次いでいる。

 ドイツサッカー連盟(DFB)の副会長で、ブンデスリーガ1部ザンクト・パウリ会長も務めるオケ・ゲットリヒ氏は、イギリスメディア『BBC』の取材に対し、ドナルド・トランプ米大統領の外交姿勢などを背景に「ワールドカップのボイコットを具体的に議論すべき時が来た」と発言。DFB幹部という立場からの問題提起は、大きな反響を呼んだ。

 こうした流れに続いて、国際サッカー連盟(FIFA)のゼップ・ブラッター元会長もエックス(旧ツイッター)で異例の投稿を行った。ブラッター氏は反汚職弁護士マーク・ピエト氏の発言を引用し、「ファンに対する助言は一つだけ。アメリカには近づかないことだ。このワールドカップが問い直されるのは当然」と、英語とフランス語の両方で発信した。

 この投稿について、フランスメディア『ル・パリジャン』は1月27日、現FIFA会長ジャンニ・インファンティーノ氏との対立構造に触れながら詳しく報じた。記事によれば、ブラッター氏は米国内での政治的対立や移民当局の強硬姿勢などを理由に、サポーターの渡航に懸念を示したという。

 ブラッター氏は1998年から2015年までFIFA会長を務めたが、その後、インファンティーノ体制を一貫して批判してきた人物でもある。金銭授受の疑いを持たれたものの、2025年、ミシェル・プラティニ氏とともにスイス司法当局から無罪が確定している。

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 また、同メディアによると、フランスサッカー連盟(FFF)のフィリップ・ディアロ会長は、サッカー日本代表とともにフランス代表も出場権を獲得している北中米W杯へのボイコット論を否定。「フランスがW杯をボイコットする考えは一切ない」と明言しているということだ。