Jリーグ、パワハラなぜ後を絶たない? 高校生へ肩や腹部を叩く暴力、札幌がU-18倉持監督を解任
コンサドーレ札幌のエンブレム。(C)SAKANOWA
スタッフにも威圧的な言動
J2リーグの北海道コンサドーレ札幌は4月10日、高校世代の選手やスタッフに対する暴力などのパワーハラスメントにより札幌U-18のチーフ兼監督だった倉持卓史氏を解任したと発表した。
クラブは弁護士を含む体制で3月25日から4月4日にかけて調査を実施。アカデミースタッフおよびU-18所属選手らへのヒアリングの結果、複数のハラスメント行為が認定された。
スタッフに対しては、威圧的かつ否定的な言動が継続的に確認され、挨拶への不十分な対応、提案の即時否定、強い口調での発言などにより心理的負担を与えていた。また、関係者の前で心理的負担を伴う振る舞いを要求する行為もあった。
選手に対しては、肩や腹部を叩く、ストレッチポールなどを使った周囲から不適切と見られる身体的接触が複数確認された。特定の選手に対し、心理的負担を伴う行為の要求もあったという。
クラブは、こうした行為により業務環境が悪化し、選手・スタッフに多大な心理的負担を与えていたと判断。選手側が「コミュニケーションの一環」と受け止めていた側面があったとしても、立場の優位性を背景にしたハラスメントであり、いかなる理由でも許容できないと結論付けた。
この判断を受け、4月9日付で倉持氏との契約を解除した。
札幌は再発防止策として、セーフガーディング教育の徹底、指導者研修の見直し、アンガーマネジメント導入、相談窓口の強化、全拠点での点検などを実施するとしている。
なお、3月20日に予定されていたサポーター向けイベントは本件の影響で中止となり、5月23日に改めて開催予定としている。
代表取締役社長の石水創氏は次のようにコメントしている。
「この度、弊クラブのアカデミーにおいて、大切な選手およびスタッフに対するパワーハラスメントが発生しましたこと、関係者の皆様に心より深くお詫び申し上げます。子どもたちを守り導くべき立場にある指導者が、不適切な身体的接触や尊厳を傷つける言動をとっていた事実は、到底見過ごすことはできません。
この事態を早期に察知し是正できなかった管理体制の不備を、経営トップとして重く受け止めています。今後は指導環境の可視化とガバナンス強化を進め、再発防止策を徹底します。
被害に遭われた皆様の心のケアを最優先とし、失われた信頼を回復していきます。クラブを支えてくださる皆様に『応援したい』と思っていただける健全なクラブへと生まれ変わることをお約束します」
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