サッカーの『アメリカ型エンタメ化』は進むのか? ホリエモンが語る北中米W杯とスポーツビジネス、日韓W杯後に残した日本の課題
ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏。(C)SAKANOWA
サブスクビジネスがより主流になっていくと予想。
実業家の堀江貴文氏が7月12日、自身のYouTubeチャンネル「ホリエモンチャンネル」で、FIFA北中米ワールドカップ(W杯)をテーマにスポーツビジネス論を展開した。
堀江氏は、アメリカ・カナダ・メキシコによる3か国共催となった北中米W杯について、「これまでのワールドカップと大きく様変わりし、アメリカ型のスポーツエンターテインメントへ近づいた大会になった」と指摘した。
その象徴として挙げたのが、試合会場にNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)のスタジアムが使用された点だ。
「ほとんどの試合がNFLのスタジアムで開催された。7万から10万人規模を収容できる巨大施設が各地にあり、新たなスタジアムを建設する必要がなかった」
アメリカには世界最高峰のアメリカンフットボールリーグを支える巨大スタジアムが数多く存在する。一方、日本では2002年日韓W杯に合わせて各地にスタジアムが建設されたものの、宮城、大分、横浜のスタジアムなど大会後の活用に課題を残したケースは少なくない。満員になるイベントは極めて限られ、その点は、日韓W杯後の日本が抱えた課題の一つと言えそうだ。
堀江氏自身も、米テキサス州ダラスにあるAT&Tスタジアム(ダラス・スタジアム)を訪れた経験を紹介。「今回のワールドカップでは約8万人規模だが、仕様によっては10万人近く収容できる。こうしたスタジアムが北米には数多くある」と、そのスケールの違いを強調した。
また、北中米開催が決まった背景についても、「NFLスタジアムを活用できることが大きかった」と分析。新設コストが不要で、大会後の維持管理という『レガシー問題』も最小限に抑えられることが、大会運営の大きなメリットになっていると語った。
さらに話題は、世界のスポーツビジネスへと及ぶ。
堀江氏は「現在の世界のプロスポーツはサブスクリプション(定額配信)を前提に成り立っている」と説明。その原点は衛星放送の普及にあり、イギリスでは衛星放送「スカイ」がプレミアリーグの放映権へ巨額投資を行ったことで、リーグの価値が飛躍的に高まったと紹介した。
高額な放映権料がクラブ経営を支え、世界中からトップ選手を獲得できる好循環が生まれる。さらに放映権を海外市場へ販売することで、リーグの市場規模は世界へ広がっていったという。
堀江氏は「スポーツビジネスのポイントはスタジアムの収容人数には限界があること。現地で見られない人たちがサブスクへ加入することで市場が拡大していく」と、そのビジネスモデルの本質を解説した。
基本的に地元に支えられる欧州と南米のサッカーは、45分ハーフにより、約2時間で試合を終えて帰路につくスタイルが伝統として定着してきた。今回、事実上のCM枠といえる3分間のハイドレーションブレイクを前後半の途中に挟んだことで、収益面では莫大な利益が生まれたと言われる。90分間を実質4つのセクションに区切る『アメリカ方式』が今後、各国リーグに広がるのかも注目される。
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