【ドジャース】大谷翔平、不振の謎。速球に苦しむも、スイング速度は今季最速水準。95マイル以上に打率.036
大谷翔平が不在――。ドジャース公式SNSの投稿が波紋を広げている。写真:AP/アフロ
2026年10月のスイング速度は、今季のなかでも最速水準にあるが――
ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が、ポストシーズンで深刻な打撃不振に陥っている。8月18日を最後に本塁打が出ておらず、ミルウォーキー・ブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)でも苦戦が続く。しかしデーブ・ロバーツ監督は第3戦でのスタートからの出場を明言。試合前日に記者会見に応じた大谷は「これが実力だと受け止めている」と語った。
ドジャース公式サイトは、不振の原因について、スイング速度そのものではなく、タイミングのずれにあると分析している。
大谷はプレーオフ6試合で打率.150、出塁率.261、長打率.150。右上腕二頭筋と左膝の故障もあり、万全の状態ではないと見られている。7月3日を最後に投手として登板しておらず、9月には2週間にわたって負傷者リスト(IL)入り。復帰後のレギュラーシーズン出場は5試合にとどまり、打撃の状態を立て直せないままポストシーズンに入った。
8月18日以降、本塁打が出ていないだけでなく、ドジャースタジアムでの最後の本塁打も8月12日のロイヤルズ戦までさかのぼる。レギュラーシーズン最後の3本塁打は、いずれもクアーズ・フィールドに集中していた。
ドジャース公式サイトによると、大谷は8月18日まではメジャーでもトップクラスの打者だった。しかし、それ以降はポストシーズンを含めてもリーグ下位の成績に沈んでいる。
地区シリーズでは5番を打ち、これは6年以上ぶりの低い打順だった。9月の三振率は39%に達し、キャリアの月別成績でも2番目に高い数字に。ボール球に手を出す割合も高まり、芯で捉えた打球の割合も近年で最も低い水準にあるという。
では、不振の原因は何なのか。
同サイトは、95マイル(約152.9キロ)以上の速球に対する成績に着目した。2024~25年、大谷はこの球速帯への対応でメジャーでも屈指の成績を残していたが、直近の成績は大きく落ち込んでいる。
8月18日までの95マイル以上の球に対する打率は.280、長打率は.441だった。ところが、8月19日以降は打率.036、長打率.071。ヒットはわずか1本で、9月24日にメイソン・ミラーから放った二塁打だった。
ポストシーズンは特に速球への対応が難しくなる。今季のポストシーズンでは、平均速球速度が96.2マイル(約154.8キロ)に達している。大谷にとって厳しい状況だが、同サイトが指摘するのは、単純にスイング速度が落ちているわけではないという点だ。
実際、2026年10月の大谷のスイング速度は、今季のなかでも最速水準にある。それでも速球に振り遅れている。
ドジャース公式サイトは、スイングの速さではなく、始動のタイミングに問題があると分析している。スタットキャストのデータでは、今ポストシーズンの大谷は速球に対する振り遅れ率が37%に達した。メジャー平均の25%を大きく上回り、過去24カ月間の月別データで最も高い。
普段よりも体に近い位置でボールを捉えていて、スイングの角度や打球方向にも影響が出ている。その差は、ブルワーズの左腕との対戦にも表れた。
8月13日にはシェーン・ドローハンの約153キロのシンカーを打球速度約180キロの二塁打にした一方、NLCS第2戦ではジョジョ・ロメロの約152キロのシンカーに振り遅れ、ファウルに終わった。
同じような球速でも、ボールを捉えるタイミングが大きくずれている。この問題を短期間で修正できるのか。
それとも故障などの影響が残り、改善には時間が必要なのか。大谷の復調は、ワールドシリーズ3連覇を目指すドジャースの命運も左右しそうだ。
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