浦和全タイトルを知る男、引退する平川忠亮が天皇杯を掲げて有終の美!
2018シーズン、天皇杯を制覇した浦和。平川忠亮を中心に歓喜!写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
宇賀神「レジェンドを今度こそ勝って送り出したかった」。
[天皇杯 決勝] 浦和 1-0 仙台/2018年12月9日/埼玉スタジアム2〇〇2
浦和レッズのピッチ上での優勝セレモニー。浦和の全選手とスタッフが集結し、まず今季キャプテンに就任した柏木陽介を中心に、トロフィーが掲げられた。さらに興梠慎三、オズワルド・オリヴェイラ監督、森脇良太……”役者”を中心に歓喜の戴冠が続く。
そして――浦和サポーター、選手、スタッフが、輪の少し右端にいたその男に視線を移す。
今季限りで引退する39歳の平川忠亮だ。チームメイトの手を渡り、キャリア17年目の彼に98回目を数える天皇杯が手渡される。
そしてこの日の、浦和にとっての一つのハイライトシーンが訪れる。平川がトロフィーを掲げ、その瞬間、埼玉スタジアムが改めて一体となり歓喜した。
2018年12月9日、浦和レッズが獲得してきた全タイトルを知る男が、浦和の8つ目の優勝に名を刻んだ。
まさに有終の美だった。
そして決勝点を決めた宇賀神友弥は言った。
「これまでチームを去るセレモニーを行ってきた浦和のレジェンドの選手たちを、勝って送り出すことができず、ずっと責任を感じてきました。だから、今度こそ、ヒラさんには勝って喜んで送り出したかった。(後継者?)俺が勝手に言っているだけです。でも本当に嬉しいです」
平川を中心に、浦和の笑顔が弾けた。
文:サカノワ編集グループ