横浜FM×鳥栖、見逃されたハンドは「PK+イエローカードが妥当」
横浜F・マリノスサポーターとマリノスケ。(C)SAKANOWA
三好のシュートをブルシッチが肘でブロック。スローで見れば確認できるが…。
[J1 5節] 横浜FM 0-0 鳥栖/2019年3月29日/日産スタジアム
横浜F・マリノス対サガン鳥栖戦の25分、ペナルティエリア内でスルーパスを受けた横浜FMの三好康児が左足でシュートを放つと、スライディングでブロックに来た鳥栖のDFカルロ・ブルシッチの上げた肘にボールが当たった。しかし、主審はファウルを取らず、そのまま試合は続行された。強烈なシュートだったため、その瞬間は何が起きたのか分かりにくかった。ただ、スロー再生で見ると、明らかに伸ばした肘に当たっている。
実際はハンドのファウルではなかったのか?
この場面について、4月2日に更新された『DAZN』の「Jリーグジャッジリプレイ」で議論された。そのなかでJFA審判委員会のレイモンド・オリバー副委員長が次のように解説した。
「ハンドの判定は、非常に主観的なものです。選手、コーチ、観客、それに審判にとって、人によって意見が変わるものです」
そのうえで、オリバー氏は「ハンド=PK+イエローカード」が正しい判定だったのではないかと見解を述べた。
「DF(ブルシッチ)はボールに向かって、シュートを阻止する動きをしています。腕は体から離れて、体を大きく見せています。ゴールに向かって放たれたシュートを、この腕がブロックしています。ゴールに放たれたボールを手で扱えば、自動的にイエローカードになります」
また、オリバー氏は主審のポジショニングについても言及した。
「この試合を通しての主審のポジショニングは抜群でした。このシーンも悪くはなかったのですが、逆に近すぎたのかもしれません。ただしスローモーションで見ればよく分かりますが、実際のスピードのなかで主審が判断するのは難しいことだったと思います」
加えて、試合後、この場面について横浜側から抗議が出るなどの問題はなかったことも報告された。
主審が瞬時に判定するのはは非常に難しく、また、試合は続行されているため、すぐ次のプレーにも注意を働かさなければならない。VAR(ビデオアシスタント・レフェリー)が導入されれば、明らかにPKになっていたシーンとも言えた。
文:サカノワ編集グループ