江尻監督が明かす佐藤寿人復帰ゴールの舞台裏。「コツコツと一生懸命に」
千葉の佐藤寿人(11番)。6番は田坂祐介。(C)SAKANOWA
「彼の経験はチームに絶対に必要」。2勝3分2敗と勝率を五分にする。
[J2 7節] 千葉 1-0 琉球 /2019年4月3日/フクダ電子アリーナ
ジェフユナイテッド市原・千葉対FC琉球、千葉のFW佐藤寿人が34分に決めた先制ゴールが決勝点となり、ホームチームは2連勝を収めた。
佐藤にとっては、18年ぶりの千葉(当時・市原)でのゴールとなった。ちょうど佐藤とは入れ違いで現役を引退していたのが江尻篤彦監督だった。ジェフの歴史が結びつき、そこから未来へとつながるような節目の一撃となった。
指揮官にとっても、特別な勝利とゴールになったようだ。試合後のフラッシュインタビューで、江尻監督は次のように語った。
「選手が一生懸命やってくれたことと、フクアリを埋めてくれた多くのサポーターの後押しのお陰です。本当に頭が上がりません。まだまだ課題はいろいろありますが、点を取ったシーンは、僕が目指していた形を作ってくれたので、すごく良かったと思います」
そして佐藤がゴールを決めたことは”必然”だと言った
「コツコツ一生懸命積み重ねている姿を僕は見てきました。何より彼の経験は、このチームで絶対に必要なものだと思っています。(ゴールを決めたことは)彼も当たり前だと言うでしょうし、僕にとっても当たり前だと思っています」
連勝を収めて、2勝3分2敗と勝率を今季初めて五分にした。十分にここから取り戻し、J1昇格も狙って行ける。とはいえ、まだ予断を許さない状況であることも、もちろん認識している。だからこそ――佐藤寿人の一撃は価値があったのではないだろうか。
江尻監督は次のように言って、気持ちを引き締めた。
「より一層一体感を持って戦うために、準備したいと思います」
千葉は中3日で4月7日、アウェーのツエーゲン金沢戦に臨む。
文:サカノワ編集グループ