長谷部EL4強敗退。「決勝まで片足入っていたが」フランクフルト指揮官が嘆く
フランクフルトの長谷部誠。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
「チームとファンが一緒に成長できた。また来年、国際舞台に立ちたい」
[EL 準決勝 2nd] チェルシー 1EX1 フランクフルト/2019年5月9日21:00(日本時間10日4:00)/スタンフォード・ブリッジ
※2試合トータル2-2、PK戦4-3
ヨーロッパリーグ(EL)準決勝第2戦(セカンドレグ)、ブンデスリーガのアイントラハト・フランクフルトは、プレミアリーグのチェルシーFCに延長戦の末、1-1と引き分け、2試合トータル2-2からPK戦で敗れた。長谷部誠は3-5-2のアンカーとしてフル出場した。
フランクフルトのアディ・ヒュッター監督は試合後、PK戦で一時リードしながらも敗れたことを悔やみつつ、「(決勝開催の地)バクーへの夢はここで潰えました。決勝に進むに値する戦いを見せてくれました。私はこの驚異的な力を発揮してきたこのチームを改めて誇りに思います」と強調した。
指揮官は次のように続けた。
「(PK戦で先に相手が失敗し)私たちはほぼ片足を決勝に踏み入れた状態からPK戦で敗れました。ただ、その全てを誇りに思います。試合後のファンも素晴らしかった。このチームで指揮を執れることが楽しくて仕方なかった」
そのように印象的な言葉を紡ぐ指揮官は、来年のフランクフルトの欧州挑戦を改めて目標に掲げた。
「(直前のレバークーゼンに1-6の敗戦を喫したあと)オフを挟んでことで、私たちは最高のゲームを見せられました」
「私たちは来年も国際舞台で戦う価値があるチームだと示せたはずです。ファンのリアクションは、とても心に響くものでした。チームとファンが驚くほどに一緒に成長できたのではないでしょうか」
ブンデスリーガでは現在チャンピオンズリーグ出場圏内の4位につける。しかし5位のレバークーゼンとは勝点で並ばれている(得失点で5差リード)。週末の33節はホーム最終戦、12位の1.FSVマインツ05と対戦する。勝てば他チームの結果によっては、4位をほぼ確実にできる。しかし敗れると、一気にEL出場圏外まで転落する可能性も残す。
「再び力を合わせて戦うため、バッテリーを充電しなければなりません。ポジティブなエネルギーを」
選手たちの疲労の度合いは相当なはず。それだけにチーム最年長35歳の長谷部が、チームに与える影響も大きい。さらに痺れる舞台へ――。フランクフルトがあと2試合、総力を結集して戦う。
文:サカノワ編集グループ