【鹿島】キャプテン内田篤人の夏が来る。浦和戦は…
内田篤人(左)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
プロ14年目、公式戦復帰は8月中旬から下旬の連戦か?
右ヒザのケガに苦しんできた鹿島アントラーズのDF内田篤人が約4か月ぶりに、全体練習と紅白戦の1部に合流した。その様子がサポーターのSNSの投稿などで報告された。
アジアチャンピオンズリーグ(ACL)とルヴァンカップはベスト8(準々決勝)、天皇杯は3回戦、そしてJリーグも上位につけ、ここから勝負どころの終盤戦に突入する。
安西幸輝、安部裕葵、鈴木優磨と昨季ACL制覇に貢献した主力の若手と中堅が一気に欧州に移籍。スーパーサブ的な存在として存在を高めていた金森健志も鳥栖への期限付き移籍が決まった。
一方、シント=トロイデンVVから”逆輸入”した小池裕太が徐々に頭角を表わし、法政大の日本代表FW上田綺世が当初予定よりも1年半前倒しで加わった。
そういった血の入れ替えが進むなか、勝利の難しさと喜びを体に染み込ませてきた鹿島の「DNA」である内田が戦列に戻ろうとしている。それもまた1年間のシーズンのなかで、一つの”流れ”ができているようにも感じる。
「チャンスがあれば海外にチャレンジしたほうがいいと思う。行かなければ見えないことが、たくさんある。ステップアップ。そこからドイツ、スペイン、プレミア、セリエAと、トップを目指していけばいい」
鹿島からの欧州挑戦が相次ぐが、内田は昨季の段階で、そのように言っていた。それでも「最後は勝つ」という、鹿島の令和でのチャレンジでもある。
7月31日にはアウェーで浦和レッズ戦を迎える。ただ、現在チームは好調をキープしており、そこでの内田のメンバー入りはまだ時期尚早か。公式戦でのトップチーム合流はまだ先と見られる。が、チームへの影響を考え、間もなくベンチに入ることはあるか。もちろん、「それは必ずある」というリバウンドも考慮しながら、復帰の段階を踏んでいく慎重さも求められる。
8月中旬からは、天皇杯、リーグ戦、ACL、ルヴァンカップと再び怒涛の連戦に突入する。アウェーが続く8月14日の天皇杯の栃木SC戦、17日のJ1リーグ大分トリニータ戦、さらに8月下旬のガンバ大阪、広州恒大、清水エスパルス戦と続く連戦あたりが内田復帰の”Xデー”となるか。加えて、最大で7試合戦う可能性のある浦和戦での起用法もポイントになりそうである。
「二兎(2冠以上)は、本気で追う者しか掴めない。鹿島はそれができるチームだから」
内田は今季開幕後そんなことを言っていた。昨季はいくつかの犠牲を払うことで、初のアジア王者の座についた。ただ、もっと欲張りに、もっと大胆に、勝利を追求することで、鹿島はさらなる高みに行けるはずだと、内田は信じて、先を見つめていた。
今季キャプテンに就任した内田が、勝負どころを見逃さず、戦列に戻ってこようとしている。公式戦のピッチに立つのはいつか。プロ14年目、またこれまでにない内田篤人の夏が来る。
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[文:サカノワ編集グループ]
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