中村俊輔、斉藤光毅より高評価!仙台大MF松尾佑介の挑戦│横浜FC
横浜FCの松尾佑介。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
来季加入内定。特別指定選手ながらリーグ3試合連続フル出場。
[J2 28節] 横浜FC – 琉球/2019年8月17日/タピスタ
仙台大学に在籍し横浜FCで特別指定選手としてプレーするMF松尾佑介が、直近の27節の水戸ホーリーホック戦(△0-0)まで、リーグ3試合連続でフル出場を果たし、9試合負けなしのチームに貢献している。26節のアビスパ福岡戦ではJリーグ初ゴールも決めた(これまでリーグ7試合1得点)。すでに来季からの加入が内定している22歳のアタッカーがダイナミックなプレーで存在感を発揮している。
水戸戦の89分だった。横浜FCの下平隆宏監督が最後のカードを切り、中村俊輔がピッチに立つ。交代させたのはトップ下で先発起用されていたU-20日本代表の斉藤光毅だった。松尾の3戦連続フル出場が”確定”したときでもあった。
前線からのチェイスを怠らず、ボールを持てば牙を剥いたような鋭いドリブル突破から敵陣を切り裂く。170センチと小柄だが、その大胆なプレーはさっそく多くのサポーターの心を掴み取っている。
「これまで(先発で出場した際は)まだ一度も交代をしていないので、90分できるとは感じていて、自分のできることをやろうと思えています。
守備のところは(監督から)言われているので、そこをまずしっかり意識しながら、攻撃の部分でもう少し、水戸戦は物足りなさがあったので、結果と内容でチームに貢献したいです」
相手サイドバックなどに起点を作らせないなど、攻撃的なタレントの揃う横浜FCのなかで、松尾のフォアチェックはさっそく計算の立つ”武器”になっていることが分かる。
「水戸戦は相手を背負う場面が多く、そこから味方を生かそうと思っていましたが、ちょっとボールロストが多くなってしまいました。そこはビデオで見て、コーチとも話をして、しっかり改善したいです。コミュニケーションをとって、コンビネーションの部分でも、もっと深めていきたいです。そういった細かいところが結果にもかかわってくると実感していて、自分の課題だと捉えています」
カズ、中村俊輔、松井大輔……横浜FCの経験豊富なトップ選手に揉まれるなか、意識も「プロ」へと切り替わっていこうとしている。今週末はアウェーでFC琉球との一戦に臨む。自動昇格圏を狙うためにも、攻撃面でのインパクトも残していきたい。
浦和レッズのジュニアユースとユースで技術を磨き、仙台大であらゆる面を鍛え上げて、プロ行きのチャンスを掴み取った。松尾に横浜FCのユニフォームのスカイブルーの色が、すっかり似合ってきた。
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[取材・文:塚越始]
text by Hajime TSUKAKOSHI