【大分】J再開決定、鈴木義宜が静かに闘志を燃やす「夏の連戦、覚悟が要りますね」
大分の鈴木義宜。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
ゲーム形式の練習再開、「強度を上げたプレーができるようになる」。
大分トリニータのDF鈴木義宜が5月30日、7月4日のJ1リーグ再開決定を受けて、オンラインでのメディア対応を通じて、ファンとサポーターに向けて、現在の心境と抱負を語った。
すでにグループごとの練習を再開していた大分は、29日から全体によるトレーニングと対人プレーを実施。クラブハウス内でもスペースを活用しての着替え、さらにシャワーも浴びられるようになった。そして30日には、ゲーム形式の練習に突入している。
鈴木は7月4日の再開日決定を受けて、「逆算して計画を立てられるようになり良かったと思います。昨日(29日)から全体練習が始まり、より実践的な動きが出てきて体の反応も上げていけます。強度を上げたプレーができるようになったことは、良いことだと感じています」と、“本番”に向けて動き始めたと実感する。
約1か月の準備期間が設けられた。先行して再開している欧州主要リーグの一つ、ドイツ・ブンデスリーガは全体練習について、わずか1週間でリーグ再開に踏み切っている。当初のパフォーマンスは決して高いと言えず、ケガ人も相次いだ。
ただ鈴木は「ブンデスリーガは再開までの期間が短く、それと比べると、(Jリーグは)再開まで時間があり、そこに関しては大丈夫かなと思います。あとは夏の暑いなかでの連戦の厳しさは出てくると思います」と、日本ならではの厳しさを心配していた。
そして大分の最終ラインを支えるDFは、「こういう経験はしたくないです、正直」と本音を吐露。一方、「サッカーができていることが、決して当たり前ではないと思いました。(苦しい時期だったのでは?)クラブ、スポンサー、サポーターの皆さんこそ苦しかったと思います。生活できている僕たちが特別苦しい思いをしたとは思っていません」と、この現実を受け止める。
それだけに小さなことでも幸せを感じるという。「(28日からはクラブハウス内の)シャワーも使えるようになりました。最高です」と、笑顔を浮かべた。
7月再開――。ルヴァンカップもあるだけに、いきなり連戦が続きそうだが、「暑さもあり、夏場の連戦が一番キツいだけに、そこは覚悟が要りますね」と静かに熱く、気持ちを引き締めていた。
果たして、大分はどのようなカードが組まれるのか? もちろん、まだまだ新型コロナウイルスの感染が収束したわけではなく予断の許さない状況は続く。そうしたなか、J1の日程は6月15日に発表される予定だ。
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[取材・文:塚越始]