南野拓実のリバプールでの適正ポジションは?元恩師が進言
南野拓実(日本代表)。写真:徳原隆元/(C)Takashi UEGISHI
RBザルツブルクのマーシュ監督が、半年間ともにプレーした視点から客観的に分析。
オーストリア1部リーグRBザルツブルクFCのジェシー・マーシュ監督がこのほど、イギリスメディア『リバプールエコー』のインタビューに登場し、イングランド・プレミアリーグのリバプールFCに所属する南野拓実の適正ポジションについて語った。
今季からザルツブルクを指揮するアメリカ出身の指揮官はリバプールでの南野の適正ポジションについて、主にモハメド・サラーやサディオ・マネが務めるウイングは「ベストではない」と指摘。そのうえで、主にロベルト・フィルミーノが務めるセンターフォワード、あるいはインサイドハーフならば、南野が活躍できるはずだと強調する。
「タキ(南野)にとっては、サラーやマネが務めるウイングのポジションはベストでないと思います。なぜならば、二人はカウンターで爆発的なスピードで動くことができるからです。
私はセンターフォワードのフィルミーノのポジションで、上手くやれると思います。オフ・ザボールの時にプレスを仕掛けられるし、チームがボールを持てば彼は実質トップ下のようなポジションで組立に参加し、ゴールを奪うためにボックス内に侵入できるからです。フィルミーノはすごく良い働きをしていますが、同じようにタキもできると思います」
そのように、これまで何度かプレーしてきたポジションを一例に挙げる。加えて、元指揮官は日本代表で結果を残す2列目中央も適正ポジションになるはずだと主張する。
「またインサイドハーフでもプレーできると思います。中盤からプレスをかけてボールを奪いつつ、ビルドアップの役割を担うことができます」
そして最後に南野の725万ポンド(約9億6000万円)という移籍金について、「ザルツブルクにとって痛かったのはリバプールがあまりにも安い値段で手に入れたこと」とも指摘している。
「ザルツブルクにとって痛かったのは、あまりに安い値段でリバプールに手放したことです。しかし、これも移籍マーケットにおける経営戦略の一部。スカウティングチームも、スポーツ・ディレクターも、良い仕事をしてくれています。我々には前に進むための次世代の若い選手がいつも揃っています」
格安の値段で南野を放出したことは痛手だったが、スカウト陣を含めたチームの働きぶりを賞賛。南野が活躍すれば、ザルツブルクの評価はさらに上がることになる。
南野はリバプールで公式戦7試合(229分)に出場してゴール、アシストは記録できずにいる。新型コロナウイルスの影響により、3月中旬から中断が続いていたプレミアリーグは6月17日(日本時間18日)の再開が決定。リーグ残り9試合を残すチームのなかで、インパクトを残したい――。
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[文:サカノワ編集グループ]