【鹿島】ザーゴ監督合流!新助っ人コンビ来日未定も「面白い若手がいる」
宮崎キャンプに合流した鹿島のザーゴ監督。(C)KASHIMA ANTLERS
シーズン途中から、徐々にチームにフィットさせていく方針。「彼らがいないのは痛手ではありますが――」
J1リーグ鹿島アントラーズのザーゴ監督が2月4日夜にキャンプ地の宮崎に入り、5日のトレーニングから指揮を執った。ザーゴ監督、クォン・スンテ、エヴェラウド、ファン・アラーノがこの日から合流、レオ・シルバは2日に日本に戻り隔離期間を経て17日にチームに加わる予定だ。一方、新加入のアルトゥール・カイキ、ディエゴ・ピトゥカの来日と合流のスケジュールは未定となっている。
ザーゴ監督はブラジルでのオフと日本での隔離期間を次のように振り返った。
「ブラジルは(新型コロナウイルスが)深刻な状況で、まず家族に会いました、それに母親にも。家族のいる街に行き来するぐらいで、あとは危険を伴うので極力外出を控えケアしていました。日本では隔離期間を守り、朝起きて(オンラインで)練習を見て、シーズン中に起こり得るあらゆることを想定していました。様々な試合を見ました。このパンデミックが広まらないように、まずは何より、それぞれがルールを守って生活すべきですね」
また、指揮官はむしろ始動からこの日までの不在期間について、チームの結束を図るための時間になったとプラスにも受け止める。
「日本に戻ってきた翌日にはオンラインで選手と話をしました。スタッフのことは信頼しているので、コミュニケーションを密に連携も取れています。シーズンを戦うための体力作りが重要で、そこはしっかりチームの準備を含めてできたと思っています」
また、昨年から改善すべき点として、「失点数」を挙げる。昨季の失点「44」は上位6チームではワーストにあたり、優勝した川崎フロンターレは「31」だった。
「残念ながら昨年はいろいろイレギュラーな条件が重なり、序盤は結果を残せませんでした。シーズン後半、チームとして表現したかったものを示せましたが、その質や精度を高めないといけません。それに失点数も優勝を目指すチームとしてはちょっと多すぎると感じるので、しっかり改善したい。チームとしての安定感を、シーズンを通してもたらせればと思います」
シーズン序盤の失点が響いたこともあるが、そういった数字にもこだわりを示す。ザーゴ監督は「後半戦に示せたサッカーを序盤から見せ、結果を伴っていければ」と意欲を示した。
そして新助っ人のカイキ、ピトゥカは開幕に間に合いそうもない。ただ、そのポジションは1、2年目の若手に期待したいという。
「新たに加わるのは、何かを補うためであり、彼らがいないのは痛手です。この時勢ではルールに従うことに尽きます。いないなかで、昨年のベースになる選手はいますし、若手にも面白い選手がいます。彼ら(2人の外国籍選手)はシーズン途中から徐々に絡んでくるような状況になっていくと思います。若手の成長を促しながら、開幕に向かえれば。外国籍選手がいないことは、鹿島のみならず他のチームも同様であり、やむを得ないことだと受け止めています」
昨季の鹿島はリーグ戦、18勝5分11敗(55得点・44失点)で5位。あと一歩のところで、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)プレーオフ圏を逃した。2年目のザーゴ監督はそのあとわずかのディテールにより一層こだわり、タイトル獲得を目指す。
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[文:サカノワ編集グループ]