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【琉球】昨季決算、9600万円の赤字。一方、新練習場の整備開始、奥武山公園の具体的検討計画も着手

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サカノワスタッフ

FC琉球のエンブレム。(C)SAKANOWA

広告料収入は前期を上回り、「感謝の念に堪えません」。

 J2リーグ FC琉球を運営する琉球フットボール株式会社は4月26日、定時株主総会を開催し、第8期(2020年2月1日 ― 2021年1月31日まで)の事業報告及び決算報告が承認されたと発表した。 J2での2シーズン目は16位で終え、今季の飛躍につなげている。そうしたなかクラブ経営では、コロナ禍により大きな打撃を受けたが、次のように報告している。

「クラブ経営にとって正念場と言える状況において、危機に対処するため、いち早く経営体制をてこ入れし、クラブの存続、サッカー・スポーツの灯を沖縄から絶えさせない事を最優先とすべく資金調達を含めた危機対応に注力することに舵を切り、増減資の財務戦略、クラウドファンディング実施、経営管理の強化等着々と歩を進め、最終的には通常収入の激減による大幅な赤字とはなりましたものの、クラブの継続性・安全性は高まったと言える着地となりました」

 総売上高は前年対比で7200万円減の5億6000万円。内訳は、広告料が2億500万円、入場料2100万円、物販収入3300万円。広告料は「コロナ禍におきましてパートナー企業の方々には多大なご支援を頂戴し、広告料収入は前期を上回る結果となりましたこと感謝の念に堪えません。クラブが地に足ついて着実に浸透してきていることの証でもございます」と感謝している。 一方、入場者数は前年比約8割減で、入場料と物販の収入が大幅減に。

 そうしたなか支出は、最終的に9600万円の経常赤字に。一方、「OneOKINAWAクラウドファンディング」は総額1900万円の浄財が寄せられ、「年初の首里城復興クラウドファンディングに続き二度目となるにも関わらず多くの皆様に関心を持っていただきご支援いただけましたことをご報告いたします」と、琉球は感謝している。

 昨季は安定した財務基盤を構築する目的で1億2000万円の第三者割当増資を実施。また「新型コロナウイルス感染症対応資金」として金融機関より総額1億円の融資による資金調達も実行した。

 また、新年度の今月、コロナ禍を乗り越えるさらなる財務強化のため1億1550万円の第三者割当増資を実施している。加えて、「トップパートナー企業の皆様にも翌事業年度も協賛をご継続いただくと共に、株式会社マイネット社にユニフォーム胸スポンサーに就任いただくことが当事業年度内に決定し、財務状況としてこれまでに無い盤石さでスタートを切っております」とも報告している。

  2022年完成予定の八重瀬町具志頭運動公園の練習拠点(グラウンド・クラブハウス)が整備開始、那覇市奥武山公園内で計画のJ1規格サッカー専用スタジアムはエリア全体の具体的整備方針の検討に着手された。クラブ環境面も着実に一歩一歩前に進み、「2021年度はJ1昇格を具体目標とし、コロナに負けず沖縄県全体を昇格の熱気に包むようなオフェンス力あるクラブ作りを行って参ります」と決意を示している。

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[文:サカノワ編集グループ]

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