シュツットガルト遠藤航が豪快な一撃。しかしマタラッツォ監督は苦笑「一足早い休暇に…」
遠藤航。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
ブンデスリーガのデュエル王、意外な形での最終節に……。
[ブンデスリーガ 33節] ボルシアMG 1-2 シュツットガルト/2021年5月15日/ シュタディオン・イム・ボルシア・パルク
ドイツ・ブンデスリーガ1部33節、VfBシュツットガルトの日本代表MF遠藤航が圧巻のミドルを叩き込み、今季3ゴール目を記録した。試合はシュツットガルトが2-1の逆転勝利を収めた。しかし遠藤は90+3分に空中戦の競り合いで反則を取られてイエローカードを受け、累積5度目の警告で最終節は出場停止となった。
0-1で迎えた72分だった。リードを守り切ろうと必死に自陣を固める相手に対し、遠藤がゴール正面のバイタルエリアでパスを受ける。すると右足インフロントに力強く当てるショットを放つ。約24メートルの弾丸がGKの上を越してゴールネットを揺すり、値千金の同点ゴールをもたらした。チームはさらにサーシャ・カライジッチのゴールで逆転に成功した。
ところが90+2分、遠藤が相手をブロックしながら競り合いで勝ったように見えたが……。主審は遠藤のファウルで、しかもイエローカードを提示。これにはシュツットガルトのペルグリノ・マタラッツォ監督が猛抗議をして、同じくイエローカードを受けてしまう。
あと数分で最終節、堂安律と奥川雅也の所属するアルミニア・ビーレフェルト戦を迎えられたのだが、悔やまれる警告となってしまった。
マタラッツォ監督は試合後の記者会見で遠藤について、一足早い「休暇」が許可された形で、「先に飛び立つことができるね。私たちはホテルにいなければいけないが、出ないといけませんから」と語った。
ブンデスリーガは新型コロナウイルス対策のため、ラスト2節、選手・スタッフが宿泊施設、練習場、試合会場のみを移動可能となるいわゆる「バブル」の中で活動し、外部との接触を一切絶っている。遠藤は最終節に出場できなくなったため、この「バブル」から先に出ることになる。
「休暇」は指揮官の冗談ではあるものの、遠藤は5月28日の日本代表のミャンマー戦から続く国際Aマッチ5連戦に向けて、一足早く調整に入ることができる。
初のブンデスリーガ1部は、リーグ全33試合出場(1試合のみ77分の交代で、32試合はフル出場)、3得点・4アシストと大活躍。デュエル勝利数は32節終了時点で476回のリーグ1位を記録、この33節をはじめ5試合でキャプテンマークをつけた。
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[文:サカノワ編集グループ]