【J3入場料収入ランキング】3位富山、2位岐阜、1位は5200万円…あの劇的昇格を果たしたクラブ。1000万円以下が3クラブ
写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
10クラブでリーグ分配金のほうが上回る。
Jリーグが7月に発表した全57クラブの経営情報(3月決算の柏レイソル、湘南ベルマーレ、ジュビロ磐田を反映)をもとに、2021シーズンのJ3リーグでの入場料収入ランキングをまとめた。
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置による無観客試合の実施、来場者数の上限設定、また日程変更を含めた平日開催など、コロナ禍の打撃は大きかった。そのため、この額だけで単純な比較はできない。
そうしたなか、1位は劇的なJ2昇格を果たしたロアッソ熊本で5200万円。2位がFC岐阜で4900万円、3位がカターレ富山で3200万円。また下位では、1000万円以下が3クラブとなっている。
ここが耐え時なのか、もしかすると深刻な状況なのか――。少しずつコロナ禍の状況が緩和されたなかでも、岐阜と富山がプラス1000万円を計上したものの、リーグ全体では大きな増加が見られなかった。
リーグ分配金がこの入場料収入を上回ったクラブは、15チーム中10クラブだった。
2022シーズンは“松本山雅効果”で、J3としてはプラスになることが想定される。しかしプロフェッショナルの興行として、ホームクラブの運営努力がどこまで反映された額になのかどうかは、しっかり見極める必要がありそうだ。
また、「スタジアム収容50パーセント以下+来場者1万人以下」の“条件”を常に満たしているにも関わらず、「声出し応援」の規制を続ける必要があまり見えてこない。もちろん、その規制緩和によって観客が戻ってくるかどうかは分からないものの、J3リーグが抱える個別の課題・問題について、解決や修正へ真剣に向き合うべきタイミングにもありそうだ。
2021年度(2021シーズン)のJ3リーグ入場料収入ランキングは次の通り。
◎2021年 J3入場料収入ランキング
(単位:百万円)
順位 チーム 2019 2020 2021 前年比
(+=プラス ▲=マイナス)
1 熊本 83 49 52 +3
2 岐阜 116 39 49 +10
3 富山 30 22 32 +10
4 鹿児島 104 32 32 +0
5 長野 45 34 31 ▲3
6 鳥取 32 25 24 ▲1
7 讃岐 45 24 21 ▲3
8 今治 – 19 20 +1
9 宮崎 – – 20 –
10 岩手 8 9 13 +4
11 YS横浜 12 7 12 +5
12 藤枝 11 8 12 +4
13 沼津 12 8 9 +1
14 八戸 10 5 7 +2
15 福島 14 7 7 +0
合計 522 288 341 +52
平均 40 21 23
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