【浦和】PK1人目ショルツ、強気のショット「蹴る方向にGKが飛ぶと分かっていた」「周作のセーブが勇気をくれた」。ACL準決勝、全北現代に激的勝利
浦和のショルツ。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
「しっかり蹴り込むことに集中していました」
[ACL 準決勝] 全北現代 2 (1EX3) 2 浦和/2022年8月25日19:30/埼玉スタジアム
AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝、浦和レッズが全北現代モータースとの一戦、延長116分に勝ち越されながらも終了直前120分にキャスパー・ユンカー弾で2-2に追い付き、GK西川周作の2本のビッグセーブと1本の相手ミスによりPK戦を3-1で制した。
後攻で臨んだPK戦。浦和の1人目のキッカーの重責を担ったのがデンマーク人DFアレクサンダー・ショルツだった。向かって左サイドへ高めに蹴り込み、GKイ・ボムスに反応されながらもパワーとスピードでねじ伏せた。西川周作のビッグセーブもあり、このショットで完全に流れを浦和に傾けた。
「他は一切考えず、このキックを決めることだけに集中していました。GKが私の蹴る方向へ飛ぶ、と予測もしていました。だからこそ、しっかりとゴールへ蹴り込む。そこだけを考えていました」
そのようにショルツはコースを読まれていると察しても、同サイドを貫くショットを選択したというのだ。また、JリーグでもPKキッカーを担当する機会が多いが、「今日は普段よりもちょっと緊張のほうが上回っていたかもしれませんね」と笑った。
何より西川周作の1本目のビッグセーブが、気持ちに余裕を与えてくれたそうだ。
「周作が1本目を止めたことで勇気をくれて、自分がここで決めればかなりのアドバンテージになると分かっていました。サポーターのためにも、しっかり仕事を遂行することに集中していました」
最終ラインで体を張り、ビルドアップの始点となり、セットプレーでは攻守ともに高さとパワーが武器になり、PKキッカーとしても重宝される。それらの武器をフル活用しながら、29歳の闘将はどんな状況であってもハートは熱く冷静に、この3試合をフル出場で戦い切り、浦和を2019年以来のACLファイナルへと導いた。
[取材・文:塚越始]
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