レノファ山口、債務超過を解消「クラブ存続の重大な危機回避」
レノファ山口FCのエンブレム.。(C)SAKANOWA
増資と減資で。「引き続き財務面の見直しを進め、単年度黒字化を早期に実現します」
J2リーグのレノファ山口を運営する株式会社レノファ山口は9月12日、4月の定時株主総会で決議された「募集株式の発行」及び「資本金の減少」を実施し、その手続きが9月5日に完了したと発表した。3億円以上あった利益剰余金はゼロになり、債務超過の状況が解消された。クラブの小山文彦社長は「これにより、クラブ存続における重大な危機が回避され、懸案となっておりましたJ1ライセンス資格申請における財務課題の一つを克服することができました」とコメントし、黒字化に努めるという。
これまで同社の資本金は9900万円だったが、これが増資により5億円に。その後、減資を行い1億円となった。資本剰余金も9186万1932円に。
また利益剰余金はマイナス3億813万8068円で債務超過に陥っていたが、これが0円となった。
発行済株式数は198株から1000株となった。
小山社長はクラブ公式サイトで、次のようにコメントしている。
「このたび、増資及び減資を実施し、2019年度以来3年ぶりに債務超過を解消できました。関係各位の絶大なるご支援とご協力に、厚く御礼申し上げます。
これにより、クラブ存続における重大な危機が回避され、懸案となっておりましたJ1ライセンス資格申請における財務課題の一つを克服できました。
引き続き財務面の見直しを進め、単年度黒字化を早期に実現し、山口県に『夢・感動・元気』を共有できるクラブ作りを、改めて推し進めてまいります」
山口の今季これまで、ホームゲームの総入場者数6万2778人、1試合平均3488人。現在はリーグ18位。
コロナ禍の言い訳はそろそろ通用せず、現在の状況下でいかにエンターテイメントとして観客を楽しませられるかが求められている。「財政面の見直し」以上に、いかに人気を回復させるかという、そもそものテーマこそ重要かもしれない。
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