【浦和1-1札幌】福森晃斗のハンド、「大きなバリア」かどうかが一つの基準に
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PKをショルツが決め、引き分ける。
[J1 27節] 浦和 1–1 札幌/2022年10月12日19:30/埼玉スタジアム
J1リーグ浦和レッズ対北海道コンサドーレ札幌戦は、札幌のルーカス・フェルナンデスがコントロールショットを沈めて先制したものの、89分、福森晃斗のハンドで得たPKをアレクサンダー・ショルツが決めて、1-1で引き分けた。
ハンドの反則をした福森にはイエローカードも提示された。札幌の多くの選手たちが主審に詰め寄って猛抗議したシーンだが、VTRでは、大久保智明のシュートに対し、福森がヘディングに行ったものの少しズレて右腕に直接当たっていることが分かる。
谷本涼主審の位置取りも良く、そのプレーをしっかり見極めており、この判定は妥当だったと言える。
改めて競技規則で定められているハンドのファウルについて整理したい。
競技規則でハンドについて強調されているポイントは次の2点。
●手や腕にボールが当たったとしてもそのすべてが反則になるわけではない。
●選手が手や腕を用いて体を不自然に大きくする基準に関し、それぞれの状況において、引き続き主審が選手の動きに関連して、手や腕の位置が体を大きくしているかどうかの妥当性を判断しながら判定する。
2点目はやや分かりづらいが、重視されるのが「大きなバリア(障壁)」かどうか。シュートなどに対し、広げた腕が「バリア」となっていたかどうかが見極める“分岐点”になる。
今回の福森のハンドは、こうした点に該当する。
一方、以下の場合は「例外」になる。
●手や腕が体に近い位置にある。
●手や腕は体から離れているが、選手の「自然な」動きによってその位置にある
●ボールに当たるのを避けようとして、手や腕が体の内側の方向に動いている。
●自身で意図的にプレーしたボールが触れる、または当たる。
●手や腕がはすでに広がっているものの、ボールは近くにいる味方選手からなど、予期しないところから来て、腕に当たる。
●手や腕が選手の体を支えようとして地面についている、またはつこうとしている。
最近よく言われる「支え手」も例外に含まれている。
もしも福森の頭にボールが当たったあと、腕に触れていた場合、ハンドにならなかった可能性もある(ハンドの判定で変わらなかった場合もある)。
ハンドの判定に関しては、主審の裁量・主観が重視、尊重される。どこからが「大きなバリア」なのかどうかも、審判一人ひとりによって範囲が異なってくる。そのあたりは課題とも言え、サッカーを面白くする要素にもなっている。
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