「ドリブルの学位を持つ選手」三笘薫のサクセスストーリーがイングランドで話題に。微妙にニュアンスが異なるが…
三笘薫。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
「ドリブルの名手は、スポーツの学位を取得するため、サッカー選手としてのキャリアを遅らせる勇敢な決断を下しその報いを受けている」
「ドリブルの学位を持つ選手」三笘薫が、イングランド・プレミアリーグを席巻している――。
『デイリー・メール』が2月5日、公式戦3試合連続ゴールを決め、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いにあるブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCのFW三笘薫のサッカー人生をクローズアップしている。
「ブライトンのスター三笘薫はドリブルの名手であり、スポーツの学位を取得するためにサッカー選手としてのキャリアを遅らせる勇敢な決断を下し、その報いを受けている」
大学を経てプロになるというキャリアがイギリスでは珍しいため、イングランドでの“三笘像”が日本とは少し異なるニュアンスになって伝わっている。
「ブライトンは川崎フロンターレから三笘を獲得した。ミトマは当時、サッカー選手になるにはまだ早いと思い、プロチームへの入団を見送ったそうだ。その代わりに、筑波大学でスポーツの勉強をする道を選んだのだ」
そのようにスポーツについて詳しく研究して学位を取るため、筑波大へ進んだ――と伝わっている。
「GoProを頭につけてボールを持って走りながら、相手がどう反応するかを研究した。いかにスペースを突くか。スピードの変化でいかに相手を欺くことができるのか。どうすれば相手を本質的に打ち負かせられるのか。
その『ドリブルの学位を持つ選手』が、プレミアリーグを席巻している。それは決して驚くことではないかもしれない」
自身のドリブルを研究するために大学へ進んだ。実際にその頭脳があるからこその活躍ぶりでもある。ただ間違ってはいないもののニュアンスが異なる……。ただ、その日本サッカーの構造や背景を説明するのはかなり難しいところだ。
いずれにせよ、世界最高峰のリーグで、いま“MITOMA”が大注目の一人になっている。
カタール・ワールドカップ(W杯)前には、元イングランド代表エースで名古屋グランパスでもプレーしたゲイリー・リネカー氏が『BBC』にて日本語で「ミトマさん、大変すばらしいサッカー選手です!」と語っていた。そして最近では、元イングランド代表のスターであり日本代表との親善試合でゴールも決めたマイケル・オーウェン氏が、「また三笘、衝撃のゴールだ」とツイートして話題を集めた。
日本サッカーの歴史ともつながってくる三笘のブレイク。フットボールの母国イングランドで、まだまだこれから「ドリブルの学位を持つ男」としても知名度を高めていきそうだ。