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怒!? 冷静!? クリンスマンのツイート”独英2文”を読み解く│日本代表監督問題

クリンスマン氏が日本代表に関して呟いたツイート(@J_Klinsmann)。(写真はスクリーンショット)

ロシアW杯の解説でモスクワから。ドイツ語と英語で否定。若干ニュアンスが異なる。

 FIFAワールドカップ(W杯)・ロシア大会での戦いを終えた日本代表は、次期監督が誰になるのかに話題が集まる。

 日本のスポーツ各紙で筆頭候補だと噂に挙がった元ドイツ、アメリカ代表監督のユルゲン・クリンスマン氏が7月7日、SNSのツイッター(@J_Klinsmann)で、日本代表監督就任の噂について否定した。

 内容は次の通りだった。

Grüße aus Moskau, nur zur Info: An Gerüchten mit Japan ist nichts dran.

Cheers from Moscow, just to clarify: no truth on rumors coaching Japan.

 ドイツ語と英語で、同じことを伝えている。ただ、若干ニュアンスが違う。

「拝啓、モスコワより。ここで明確にお伝えします:
(ドイツ語)日本に関する噂はそうではありません。
(英語)日本代表の監督に関する噂は真実ではありません。

 ドイツ語のほうは「dran」という「daran」を短縮した口語体(「そうじゃない」的なニュアンス)になっており、それを語尾に置いているところに、印象としてはやや困惑し、怒りや不快を覚えていると感じられる。受け止め方によっては、冷静に軽く受け流しているとも捉えられるか。ドイツのメディアでは日本のスポーツ新聞の報道を引用し、「クリンスマン氏は日本が示したプロジェクトに前向きで、関心を示している」などと伝えていた。そういったあたかも就任が既定路線の「事実」として伝えてられていることを否定。母国向けのメッセージと捉えられる。

 一方、英語は基本的には、日本と同氏が生活するアメリカであり、全世界に向けていると言える。就任が決定的だと伝えられ加熱することに、歯止めを利かせたい感じだ。

 クリンスマン氏は現在、モスクワでBBC(イギリス放送協会)の解説を務めている。このタイミングでの否定は、一体、何を意味するのか。本来であれば、これから交渉に入る予定だったのか。今後交渉に進展することはあり得るのか。オファー自体がなかったのか……。日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「代表監督問題は白紙」として、西野朗監督のこのW杯ロシア大会での退任決定に伴い、日本協会の技術委員会に新監督の人選を委ねていると語っていた。もう少し、推移を見守りたい。

文:サカノワ編集グループ

 

 

 

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