【浦和】伊藤敦樹「欲を言えばゴールを決めたい。でも固い試合をして優勝したい」
浦和の伊藤敦樹。(C)SAKANOWA
「レッズサポーターの熱い声は常に聞こえた。相手の声は次第に小さくなっていった」
[ACL決勝 第2戦] 浦和 – アル・ヒラル/ 2023年5月6日18:00/埼玉スタジアム
浦和レッズ(日本 / J1リーグ)の伊藤敦樹が5月2日、オンラインによる取材に応じて、6日に迎えるAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)決勝のアル・ヒラル(サウジアラビア1部)との第2戦に向けて決意を示した。
アジア東地区代表の浦和レッズは同西地区代表である前回王者のアル・ヒラルとのアウェーでの第1戦、興梠慎三のゴールで1-1のドローに。伊藤は4-2-3-1のボランチとして先発し85分までプレー。体を張ったプレーで攻撃の芽を摘んでいった。
「ボールを持たれるのはある程度想定していた展開でした。立ち上がり15分間、相手は勢いを持ってくるので気を付けようと言っていたなか、(13分に)先に決められてしまいました。ただ、そこで崩れず前へプレッシングに行けるようになり、自分のところでも一度引っ掛けて(興梠)慎三さんにパスを出せて、そのようなシーンが増えてきて、少しずつ『いけるかな』と思えていきました」
アル・ヒラルのリズム、間合いを掴んでいき、そこで同点ゴールも生まれた。
ただし、慢心はない。伊藤は第2戦、最大限に警戒しつつも、より前から立ち向かいたいと強調していた。
「(アル・ヒラルは)ボールを回すのが上手く、自分たちはゾーンを作りそこに進入させる狙いを持ち、想定していたようにもできました。ホームのゲームでは、もう少し前から奪いに行くシーンを増やしたいです。ただ2トップに強力な選手がいるので、ボランチの選手が前へ行くことで少しバランスを崩し、そこを使われてしまうのも怖い。バランスを見ながらやりたいです」
伊藤の理想は、無失点での勝利。そして、自身のゴールを決めたいとも意欲を示す。
「いつも通りのプレーをして、体を張って戦って走り、勝って優勝を決めたい。欲を言えば、ゴールを決めたいです。ゴールできて勝てれば一番いいですが、固い試合をして優勝したいです」
また、浦和の下部組織出身でもある24歳は、初めて経験した中東での完全アウェーの一戦、「レッズサポーターの熱い声が常に聞こえてきました。相手の声は次第に小さくなっていきました」と勇気づけられたと言う。
そして「ファン・サポーター」と「選手」としての目線から、このACLの舞台への思いを語っていた。
「小さい頃からレッズを見ていて、ACLになると特別な盛り上がりが見せます。そういう大会だと知ってきました。選手になっても、ACLは特別な舞台。その決勝というアジアナンバーワンを決める闘いに来れるのは簡単なことでありません。ここで勝つかどうかでキャリアも変わります。優勝して浦和のサポーターのみんなと喜びを分かち合い、盛り上がりたいです」
そのように伊藤は語るとともに、ファンとサポーターに向けて「一緒に闘って優勝しましょう!」と呼び掛けていた。