【日本代表】布陣考察、久保建英のFW起用を見たい。ソシエダ流「ダビド・シルバ=鎌田大地」と共存可能に
日本代表の「こんな布陣を見てみたい」。(C)SAKANOWA
2トップ――上田綺世、古橋亨梧らFW陣も活躍しているだけに久保活用法だけに話は止まらない。
[キリンチャレンジ杯] 日本代表 – エルサルバドル代表 /2023年6月15日19:10/豊田スタジアム
サッカー日本代表(SAMURAI BLUE)が6月15日、キリンチャレンジカップ(国際親善試合)6月シリーズの第1戦、エルサルバドル代表と愛知県・豊田スタジアムで対戦する。最新のFIFAランキングは日本20位、エルサルバドル75位。
森保一監督率いる日本代表の二次政権、今回が二度目の活動になる。3月シリーズでは南米の強豪ウルグアイ(△1-1)、コロンビア(●1-2)と未勝利に終わっただけに、今回は「結果=勝利」も求められる。
エルサルバドルは82年を最後に、ワールドカップには出場していない。決して強豪とは言えない相手だけに、森保監督には、チームに刺激を与える意味でも、何かしら新たなトライを見せてもらいたい機会でもある。
ぜひ一度見てみたいのが、久保建英のFW起用による試合開始からの4-4-2採用だ。
久保は今季レアル・マドリードから完全移籍したレアル・ソシエダで、まず2トップでレギュラーの座を掴み、右ウイング(右MF)と併用されてきた(時々、左ウイングやトップ下も)。ソシエダのイマノル・アルグアシル監督はダビド・シルバと久保の共存策を導き出し、チームの最大値を引き出すミッションに成功。来季のUEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場権をも手にした。
その“最適解”を引き出した成功例を、日本代表にも生かせないだろうか。
ヨーロッパ5大リーグで現在最も結果を残している日本人のタレントが、久保建英、鎌田大地、三笘薫だ。ただ、久保と鎌田の日本代表での「共存」の“最適解”をなかなか出せずにいる。
カタール・ワールドカップ(W杯)では、鎌田がトップ下、久保が左MFに入るケースが多かったが、久保の左サイド起用はどうしてもプレーが窮屈になりがちだ。また3月シリーズのコロンビア代表戦では、鎌田がボランチ起用されたが、守備時の強度不足、トランジションの物足りなさを露呈。彼も改めて「トップ下」が本職であるという印象を強めた。
久保も希望はトップ下だが、全方位から狙われるポジションであり、スペインではまだ相手の厳しいプレスに苦しんでいる。ただ、アルグアシル監督はその相手が“食いついてくる”のを上手く利用。久保がFWに配置されると、2トップのパートナーを組むアレクサンデル・イサク(ニューカッスル・ユナイテッドに移籍)、アレクサンデル・セルロートとの好連係を見せ、さらにトップ下のダビド・シルバのサポートも受けて、より攻撃に専念し、持ち味を発揮していった。
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森保監督は発足時から4-2-3-1(守備時4-4-2)を基本フォーメーションにしてきた。今後のワールドカップアジア予選などを見据えて、4-4-2で最初から戦う、というオプションも加えられないだろうか。上田綺世、古橋亨梧、前田大然、浅野拓磨とFWで活躍する選手も増えているだけに(伊東純也もFWで結果を残す)、久保活用法だけに話は止まらない。
また、初日の全体練習では、板倉滉と谷口彰悟がセンターバックのコンビを組んでいた。いずれも森保監督のもと、ボランチでも起用されている。彼らであればアンカーへのフォローもスムーズにできるだろう。
そしてレアル・ソシエダのように、そこからチームとしての選択肢や幅、久保の起用法・活用法も広がるはずだ(鎌田や三笘ら不在時など)。
日本は15日に豊田スタジアムでエルサルバドル代表と対戦し、20日にはパナソニックスタジアム吹田でペルー代表と対戦する。