【浦和】サポーター暴徒化、JFA処分の要旨まとめ「17人に無期限入場禁止処分」「クラブへの処分は9月中旬に決定」
浦和レッズのサポーター。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
処分の対象は暴力、危険、威嚇、破壊など8つの行為。
天皇杯・名古屋グランパス戦でのサポーター暴徒化問題で、J1リーグ浦和レッズは8月31日、日本サッカー協会(JFA)から暴力行為や破壊行為、相手サポーターへの威嚇に及んだ17人に対し、国内の無期限入場禁止処分を下されたと発表した。また浦和の独自の対応として、その17人は浦和の国外の全試合でも無期限入場禁止とする。また、クラブに対する処分は9月中旬、JFA規律委員会の決定を受けて発表される。
JFAが認定した違反行為は次の8つ。どのような行為であったかは具体的に記されていない。
1)暴力
1人
2)危険
2人
3)暴力と危険
2人
4)危険と破壊
6人
5)暴力、危険、破壊
1人
6)暴力、危険と威嚇
4人
7)暴力、危険、威嚇と破壊
1人
※以上の行為に及んだ17人は無期限入場禁止
処分対象試合)
日本国内で行われる全試合(日本サッカー協会主催試合に加え、Jリーグや各種連盟等が主催する試合を含む)
8)掲出不可エリアへの横断幕の掲出行為
1人
5試合の場禁止処分
※クラブ独自の追加処分として、1~7の行為に及んだ17人の処分対象試合は国外の試合を追加。「国内外を問わない、浦和レッズが出場する全ての試合」で入場禁止となる。
JFAによるビデオによる確認という客観的な判断を重視したとはいえ、結果的にクラブが率先して行ったサポーターへの処分は、当初の「ピッチ内侵入」の行為に対してのみ。浦和がまず自分たちでサポーターの行為を認定して謝罪し、処分を下せなかった。JFAが調査を行って個人を洗い出す状況が、どれだけ尋常ではないか。浦和の自浄能力の低さを表している。
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基本的にJFAの処分待ちで、こうした発表が下されても、問題を起こした当該サポーター団体はスタジアムでの活動を続けている。公式サイトでいくら美辞麗句を書いたところで、この事件以降、浦和は社会的なけじめを実際に示せているだろうか。「外部有識者の知見をお借りし」というもっともらしいフレーズも並ぶが、結局クラブとして、こうした危機対応のスタンスが、いまだ“他人任せ”であることも浮き彫りになっている。