【浦和】なぜPKやり直し「なし」!? ACLハノイ戦ショルツ砲がセーブされた疑惑の判定…
浦和のショルツ。(C)2023 Asian Football Confederation (AFC)
『左足』が明らかにならず!?
[ACL GS6節]ハノイ 2-1 浦和/2023年12月6日21:00(現地19:00)/ミーディン・ナショナルスタジアム
AFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ(GS)最終6節、浦和レッズはアウェーでハノイFCに1-2で敗れ、GS敗退が決まった。史上初のACL連覇は潰え、2024-25シーズンのACL出場権の獲得もなくなった。
この試合の開始6分、岩尾憲のコーナーキックからアレックス・シャルクが折り返し、相手のハンドによるファウルでPKを獲得。しかしアレクサンダー・ショルツがこのキックを蹴ったものの、左に飛んだGKグエン・バン・ホアンにセーブされてしまった。
分水嶺になったビッグプレーである。ただ、このシーンをVTRで振り返ると、ショルツがキックを蹴る瞬間、GKグエンがゴールラインから両足を前へ出しているように見える。
競技規則では、ペナルティキックの瞬間、ゴールキーパーはどちらかの足がゴールラインにかかっていなければいけない、となっている(GKがライン上から先に動いてはいけない、というのは過去のもので、現在は記されていない)。
競技規則:第14条ペナルティキックより
ボールが蹴られる時、守備側ゴールキーパーは、少なくとも片足の一部をゴールラインに触れさせているか、ゴールラインの上方、または後方に位置させておかなければならない。
公開された映像は、ペナルティエリア全体を捉えたもので、ゴールライン上を平行に映したものではなかった。
ショルツが蹴った瞬間、グエンの右足は確かにラインより前へ出ている。ただし、その向こうにある左足がラインに少しでも触れているのかどうか……。映像では右足にかかっていて完全に確認できない(足の並びからすると出ているように思われるのだが)。
この直前のPK獲得のシーンでもVARオペレーションルームがチェックした映像が公開された。ただ、どうやらゴールライン上のカメラはなかったようである。
また、もう少し引いた映像でも、キックの瞬間、GKの足が完全に出ているとは言えなかった。最も近くにいる副審がチェックしており、審判団の判定が尊重された形だ。
ここはショルツのキックを完全に弾き出した、GKグエンに軍配が上がったと言えた。
とはいえ、もしかすると審判によっては、PKのやり直しを告げていた可能性もある。浦和にとっては、試合結果と今後へ大きな影響を及ぼす重大な判定になってしまった。
もちろん最近の浦和は「VAR→ショルツのPK頼み」という展開が続いていた。それだけではさらに勝ってはいけない、という現実を突きつけられたとも言えた。
浦和はこのGS2勝1分3敗の勝点7で2位で終了。すでに5試合を終えている東地区5グループ2位のうち最下位であり(2位3チームが決勝ラウンド進出)、GS敗退が確定した。
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浦和はこのあとクラブ・ワールドカップ(クラブW杯)に出場。15日にメキシコリーグのクラブ・レオンと対戦する。勝つとマンチェスター・シティと戦う。