【浦和】サポーター暴徒化問題、田口社長「妥協することなく貫いてやっていく」
新体制発表会で新シーズンへの抱負を語った浦和の田口誠社長。写真:石橋俊治/(C)Toshiharu ISHIBASHI
新体制発表会で言及。補強はCFチアゴ・サンタナの獲得を評価。
1月14日に行われたJ1リーグ浦和レッズの新体制発表会で、田口誠社長が冒頭、2023シーズンを振り返るとともに新シーズンの目標「リーグ制覇」を掲げ、これまでの補強の進捗状況などを説明したうえで、ファン・サポーター、パートナー企業のサポートに感謝を伝えた。
昨季はAFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を制し、クラブ・ワールドカップ(クラブW杯)は4位に終わった。一方、国内ではリーグ4位、ルヴァンカップ準優勝、天皇杯4回戦敗退とタイトルを獲得できず、新方式になるACLエリートとACL2の出場権は逃した。ただACLを制したことで、2025年から4年ごとの開催になる新たなクラブW杯の出場権は得た。
「いろんな評価はあると思いますが、現地で世界のトップクラブと戦い、トップクラブの良いところを肌で感じられたことが大きな収穫となりました。国内ではリーグ4位。ルヴァンカップは準優勝でした。2022シーズンより順位では上回ったものの、 タイトルを獲れませんでした。確かに順位は伸びて、そこは我々が長年取り組んできました、レッズがどのようなサッカーをするのかというコンセプト、そこが連綿として引き継がれている一方、あともう一つのところでタイトルを逃してしまいました」
田口社長はそう振り返ったうえで、新シーズンに向けて語る。
「一定の評価はできるものの手放しで喜んでいるわけではありません。それらを踏まえ、2024シーズンは、昨年の成績を越えたい。さらに単年度の成果にとどまらず、常に優勝を狙えるポジションに位置し続けられるチーム作りを目指したい。
2025年6月にアメリカで開催されるFIFAクラブワールドカップに向け、海外の強豪クラブと戦ううえで、我々浦和レッズの存在感をどれだけ示すことができるか、そのことにつながっていきます」
そうした理由から、退任したマチェイ・スコルジャ前監督の後任として、ペア=マティアス・ヘグモ監督を招へいしたと説明。「男女ともに代表チームの監督を務め、年代別の監督に就いた経歴もあります。クラブチームではスウェーデンリーグで優勝した実績があり、卓越した手腕を実証してきた監督と一緒に仕事ができるのは、私としても嬉しく、光栄に思います」と頷いた。
そして選手補強に関して。クラブ代表は「昨シーズンはなかなかセンターフォワードのポジションが最後のピースとして埋まらなかった分、スタートダッシュが切れませんでした。その反省を踏まえ、強化部スタッフが非常に頑張ってくれて、いい補強ができたと思います。シーズンのスタートからいい状態で活動できると確信しています」と、清水エスパルスから2022年J1リーグ得点王であるチアゴ・サンタナを補強できたことを評価していた。
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一方、昨年起きた天皇杯でのサポーター暴徒化問題についても言及。田口社長は「昨年の天皇杯における試合運営規律違反の事案について、クラブは忘れてはいけない。規則・ルール違反については厳格に対応し、妥協することなく貫いてやっていきたいと思います。今シーズンも強くて魅力のあるチーム作り、それから安全で快適で熱気のある満員のスタジアム、自立し規律あるクラブ、引き続き、クラブ一丸となって取り組んでいきます」と強調した。