【サッカー日本代表】伊東純也の民事訴訟、紀藤弁護士が自身の見解を示し補足「『スラップ類型の訴訟』と記載しているとおり…」
伊東純也。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
立場によって見方が変わってくるが…。
旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の被害者救済に前面に立って当たったことで知られる弁護士の紀藤正樹氏がこのほど、週刊誌に虚偽を語ったとして女性2人に対する損害賠償の民事訴訟を起こしたサッカー日本代表MF伊東純也(スタッド・ランス)の一件について言及し、話題を集めている。
紀藤氏はエックス(旧ツイッター)(アカウントは @masaki_kito)で、「メディアの取材源のみを訴える訴訟は典型的なスラップ類型の訴訟です」として、「事実を見抜くプロであるメディアが掲載しなければ表面化しなかった事案ですから市民だけを提訴する訴訟は取材源とメディアを分断させる戦略が見え隠れし今後の同種の市民活動を萎縮させる懸念があります」と指摘した。そのあと「真実追及というなら、新潮側も合わせて訴えるのが筋で、取材源を守る立場である新潮の出方も、この訴訟では注目されます」とも追記していた。
また、伊東側の弁護団が、女性問題を報じた週刊新潮を現段階でまず提訴しなかった理由について、「週刊誌に裁判を起こしたとしても、実際に取れる額はおそらく2~300万円になってしまうと思う」と語っていることにも触れている。
立場によって見方が変わるため、より弱い立場になりかねない女性側の視点から語られた印象を受ける。一方、新潮社への今後の対応はもちろん気になるものの、4年に一度アジア王者を決めるアジアカップ開催中のタイミングで報じられ、サッカー日本代表からの離脱を余儀なくされた伊東側が被ったダメージを計り知ることはできない。しかも刑事告訴されたからには、無実を証明するために、逆に刑事と民事で訴える主張も当然の権利だ。
そうしたなか紀藤氏は2月21日に次のようにも説明した。
「誤った記述が拡散されるのは、伊東氏にも女性側にも申し訳ないので、私の記載について補足します。今回私は『スラップ訴訟』とはせずに『スラップ類型の訴訟』と記載しているとおり、伊東氏の訴訟は『スラップ訴訟と決めつけ』ている(断定している)わけではありません」
そのように強調したうえで、「大前提が誤った記述はその後の記述も誤導となりますのでご注意ください。なお『スラップ』は日本に法制がないことから誤解も多数あるようですので、適宜、両当事者に中立的に今後も補足していく予定です」と、今後もこの件の推移を見守っていくということだ。
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なお前号で伊東ではなくその弁護士に関する記事を掲載した週刊新潮だが、最新号ではこの件についての続報は報じられていない。